【お薦め本】『自分で天気を予報できる本』(武田 康男著 中経出版)
▼昨日は大賀ハスの定例観察日。
蓮根の植え替えから9週目であった。ちょうど2ヶ月であった。
実は気づいていた、梅雨に入ると同時だっただろう。
花芽がのびてきていた。最初は「ほんとうに花芽なのか」半信半疑だった。
しかしここまで大きくなると間違いはなさそうだ。
その花芽が梅雨のあいまの朝日にあたってほんとうにきれいだった。
これは絶対に写真を撮っておかねばと思った。
すぐ撮らなかった。「後で…」にしてしまったのだ。
数十分後だったが、もうみごとな朝日はなくなっていた。
悔しくて空を見上げた。
なんで得意の「雲見」をしなかったのかと…。
▼テレビの天気予報の精度もあがり、局所的な情報もかわるようになってきている。またネットも駆使すればよりリアルタイムの天気情報を入手できるようになってきている。
しかしほんとう知りたい情報はそれだけでは十分ではない。
たった今、自分の頭の上の天気の変化を知りたいこともある。
いやそれどころでない。それを知ることが人の命にかかわるようなときだってあるのだ。
そんなときの天気予報の情報源は自分の頭の上の「空」である。
「観天望気」の天気予報はずっと昔から人々がやってきたこと。
【天気の変化】の学習の究極のねらいとしてきたこと、そのものズバリをあの武田康男さんが本にしてくれた。
■『自分で天気を予報できる本』(武田康男著 中経の文庫 2013.5.29)
▼武田康男さんの本には、これまでもずいぶん楽しませてもらってきた。
「雲見」「空見」の楽しみ方も教えられてきた。
武田さんの本でいつも感心することが2つある。
・写真がきれいである。それだけでない1枚1枚の写真に思い入れがある。
・文章がとてもわかりやすく説得力がある。
このことは武田さんは高校の地学先生を長く続けられていたことと関係するのではと思ったりするのである。
私なんか、つい「生徒」に仲間入りさせてもらう気分になるのである。
話が拡散しないうちにお薦めポイント3つあげておく。
(1) 天気の学習の究極のねらいに沿った「使える本」である。
「読む本」+「見る本」→「使える本」
(2) 使い勝手よくつくられている。
6つの天気マーク、見開き2ページ一項目など
「晴れの章」「雨の章」「変わり目の章」3章仕立て
(3) 自分なりにカスタマイズして使える発展性がある。
▼言いたいことは書いたのであとは気づいたことあげていく。
「使える本」だと思ったのは、文庫版でいつも携帯できること、(2)と関連して見開き2ページで一項目になっているので、実際の自分の頭上の「空」と見比べながら自分で天気予報をたてるのに役立つ。
たとえば「飛行機雲」を見たなら
・「飛行機雲がすぐ消えると晴れ」(P20)
・「飛行機雲が成長するとだんだん雨」(P46)
「どっちだ?」と写真と見比べればいい。
たとえば「朝焼け」を見たなら
・「澄んだ朝焼けは晴れ」(P10)
・「悪天を告げる朝焼け」(P78)
と。
「富士山」「スカイツリー」が定番のように登場する。なげく必要はない。
むしろそれはカスタマイズのチャンスだ。自分の住むところの「あの山」「あの高い建物」に変えて考えればいい。
写真も撮って、自分の住むところだけの「ルール」もつくってみたいものだ。
それこそがこの本が呼びかけてくれていることなんだろう。
余談をひとつ。「鳥は風上を向く」(P72)このアタリマエ!!いたく感動した。
これで私には毎日の「雲見」のともがひとつ増えた!!
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