本日(2013/06/05)、第36回オンライン「寅の日」!! #traday
▼梅雨晴間、私は武田康男さんの『雲のかお』と『自分で天気を予報できる本』を片手に「雲見」を楽しんでいた。
『雲のかお』にある「梅雨の中休みの空は、まるで雲の展覧会です。」は正しかった!
ほんとうに次から次といろんな雲を観察することができた。
飛行機雲も見えた。後著の「飛行機雲がすぐ消えると晴れ」もどうやら正しいようだ。
芒種の今日もいい天気が続きそうだ。
定点観測地の大賀ハス観察池には第三の花芽も顔を出した。
▼そんな今日(2013/06/05)は、第36回オンライン「寅の日」である。
6月の大きなテーマは「生命と時間」。
そのテーマと関連したものを連続して読んでみる。すべてがこれまでに読んだものだが、もう一度視点をかえて読んでみる。きっとまたちがった「発見」があるにちがいない。
◆第36回オンライン「寅の日」
●『藤の実』(青空文庫より)
▼「藤の実」とはちょっと季節はずれかもしれない。
そんな気持ちが少しあった。だから昨日の朝、校庭周辺散策のとき、あのきれいだった藤の花の今を見に行った。ちゃんとマメになってぶら下がっていた。このマメが半年かけて熟し寅彦の言うようにある日、一斉にものすごい勢いで飛ぶのだろうか。今年は憶えていてぜひともその瞬間を見てみたいものだ!!
今回は、その「藤の実」そのものというより
それはとにかく、このように植物界の現象にもやはり一種の「潮時」とでもいったようなもののあることはこれまでにもたびたび気づいたことであった。
なんだか少し物すごいような気持ちがした。何かしら目に見えぬ怪物が木々を揺さぶりでもしているか、あるいはどこかでスウィッチを切って電磁石から鉄製の黄葉をいっせいに落下させたとでもいったような感じがするのであった。
ここらあたりに注目したい。
さらに続けて言う。
この現象の生物学的機巧についてはわれわれ物理学の学徒には想像もつかない。しかし葉という物質が枝という物質から脱落する際にはともかくも一種の物理学的の現象が発現している事も確実である。このことはわれわれにいろいろな問題を暗示し、またいろいろの実験的研究を示唆する。もしも植物学者と物理学者と共同して研究することができたら案外おもしろいことにならないとも限らないと思うのである。
▼こう寅彦が書いたのが、1933年(昭和8年)である。今からちょうど80年前だ。
20年後に
●1953年 ワトソン・クリックによるDNAモデル(二重らせん構造)
70年後に
●2003年 ヒトゲノムの全配列解明
そして今である。
ここで寅彦の言ったことは科学の言葉「アポトーシス」で説明されるらしい。
そう!!それが私は無性に知りたい。
四五月ごろ全国の各所でほとんど同時に山火事が突発する事がある。一日のうちに九州から奥羽(おうう)へかけて十数か所に山火事の起こる事は決して珍しくない。こういう場合は、たいてい顕著な不連続線が日本海から太平洋へ向かって進行の途中に本州島弧を通過する場合であることは、統計的研究の結果から明らかになったことである。「日が悪い」という漠然(ばくぜん)とした「説明」が、この場合には立派に科学的の言葉で置き換えられるのである。
現在の科学から見れば、単なる迷信であっても、未来のいつかの科学ではそれが立派に「説明」されることにならないとも限らない。少なくもそうはならないという証明も今のところなかなかむつかしいようである。
自分の不勉強を棚にあげて言うのもおこがましい話だが、
「ふしぎ!?」の科学的「説明」の言葉が知りたい!!
今日も「雲見」つづけてみようと思う。
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