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【お薦め本】『認識の三段階連関理論(増補版)』(庄司和晃著 季節社)

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▼あの4/13(土)から一ヶ月たった。一ヶ月のあいだには空の青色も変化していた。
4/13私はあのあこがれの庄司和晃氏に会いたくて全面教育学研究会を訪ねた。1986年当時私は「常民の科学」を授業に!!とひとりよがりのことを唱えていた。それにうれしいエールを送ってくれる人がいた。
それが庄司和晃氏だったのだ。それ以来ずっと「この人に会いたい!!」と思いつづけてきていた。
 27年の時空を超えて一ヶ月前にやっとそれが実現したのだ。
▼そのとき全面教育研究会に参加された若い方々が著書にサインをねだられていた。そのときの著書が今回のお薦め本だ。
●『認識の三段階連関理論(増補版)』(庄司和晃著 季節社1985 同増補版1994)
読んだつもりだった。
「のぼりおり認識論」として知っているつもりだった。
今回のことを機に読みなおしはじめてすぐ気がついた。
それは「つもり」だけだったと。気がついたのはそれだけではなかった。
驚いたと言った方がいいかも知れない。
実に面白いのである。けっして30年近く前の提唱とは思えないきわめて今日的なのだ。
なぜなんだろう?
その答えは「はしがき」にありました。

 もとより、三段階連関理論は十分に仕上げられた理論ではありません。規範や実践についての建設はその緒についたばかりです。しかし、中途形態の理論は、ある意味おいて役立つともいえるでしょう。
たたけばホコリが出るし、そちこちに不分明なところもあって、自然裡に絶対化を阻止してくれるからです。
つまり、おっとりとなりすましたものでなく、こちらの手の内や楽屋裏があけすけにでているからであります。
(同書p5より)

こう書いたのは1985年5月です。今から28年前です。
やっぱりすごいです。
▼一ヶ月かけて読み進めるうちに、少しずつ自分の頭の中の交通整理ができてくる気分になった。
それはなにも特別の目新しい「理論」の提唱ではないように思えてきた。
今さらなんの役にもたたない難解な哲学書でもなければ、またうすっぺらなハウツー本でもないのである。
慣れ親しんだ自分のあたまのなかにある「あれ」である。
「のぼり」 「おり」 「よこばい」!!
いろいろあるが、3つにしよう!!
(1) これは「これから」の授業・研究に使える方法の提唱である。
(2) より豊かな自然科学教育に必須の認識論である。
(3) 「コトワザ的」こそ、今もっとも注目すべき道標!!
▼みなさんがこの書にサインしてもらっていたとき私は、持参した『全面教育学入門』(庄司和晃著 明治図書1994)にサインしてもらった。
 言葉もいただいた。
「大きな縁となりました 前途を祈りつつ」
と。

一ヶ月の反芻作業ではここまでです。
まだまだ学んだこといっぱいある。「急がば回れ!!」で
ゆっくり ゆっくり 急ごう!!


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