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【お薦め本】『Tweet&Shout』(津田 大介著 SPACE SHOWER BOOKS)

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▼少しまだ余韻のなかにいた。日曜日の大阪・長居植物園での「観察会」である。多くの種類の樹木の花に感動した。はじめて知る花もあった。知っている花にもいろんな種類があるのことを教えてもらった。
 なかでも「サンシュユ」という花の美しさが眼に焼き付いた。
▼その長居植物園に向かう電車のなかで夢中になって読んだのが今回の【お薦め本】だ。

【お薦め本】『Tweet&Shout ニュー・インディペンデントの時代が始まる 』(津田 大介著 SPACE SHOWER BOOKS 2013.02.25)

 「なんでおまえがそんな本に夢中になるのか」と問われれば即答できない。
話せば長い話になるのである。
 私は2009.9.23にTwitterをはじめた。その十日ほど前に私は愛用してきたノートパソコンを壊してしまった。
やむにやまれず新しいノートパソコンを購入した。せっかく新しいパソコンを購入したのだから、この機会にこれまでやっていなかった新しいことをはじめようと思った。そして久しぶりにパソコン情報雑誌を購入した。
その雑誌にTwitterのことが出ていた。そしてこの人・津田大介のインタビュー記事が出ていた。
「tsudaる」という流行語の張本人というということでTwitterを熱く語っていた。
それが津田大介の名前をしったはじめだった。
 Twitterをはじめたころ、次々と出てくる「Twitter本」といわれるようなマニュアル本を読んでみた。
そのなかで『Twitter社会論』(津田大介著 洋泉社 2009.11.21)は異質な感じを受けた。それは単なるマニュアル本でないような気がした。
 語っていることが私には妙に説得力をもっていた。これはやがてTwitterの「原典」になるだろうと思った。
ちょっとしたファンになってしまった。2011年の秋には「追っかけ」までやってしまった。
 その後、昨年出された『情報の呼吸法』も【お薦め本】にした。
◆【お薦め本】 『情報の呼吸法』(津田大介著 朝日出版社)
その後も多方面で活躍し、TVや新聞にもよく登場するようになり、ますます「時の人」となっていった。
▼ああダメだ!前置きの長いダラダラ話になっている。
結論から行こう。この本を【お薦め本】にした理由は3つある。

(1) 社会とメディアの「現在地」をわかりやすく語っている。

(2) 3.11以降の「現場」の「今」が等身大に語られている。

(3) それぞれの「現場」での「これから」の生き方を示唆している。
  「これからのためのインターネット年表」が収録されている。

▼それにしても長ったらしい副題がついているものだ。
「なんなんだ!?」
この「ニュー・インディペンデント」というのは?
その答えを著書は「あとがき」に書いていた。

 「自由な創作環境を手に入れる」ということは、多くのしがらみや、他者や資本への依存から解放されるということでもある。ここ5年ほどの期間にソーシャルメディア、スマートフォン、クラウドコンピューティングという現在の情報環境を支える3つの重要な技術が一気に登場・普及したことで、かつての「インディーズ」とは異なる、真にクリエイターが独立して活動できる環境が整った。その状況の変化を意識し、独立して活動しているクリエイターのことを筆者は「ニュー・インディペンデント」と呼びたい。(同書P263)

なるほどと少し納得する。
 「時代」のクリエイターなどとはかけ離れたとこにいるポンコツ理科教師がなぜこんな本に興味を示すだろうか。
ましては私のいちばん不得意とする「音楽」の世界の話が中心である。
 自分でも説明ができない。
本を読み進めるうちに気づいてきた。
 「音楽」の「現場」のことを語りながらそれだけを語っているのではないということに。社会で生きるすべての人間の「現場」について語っているのである。
メディア・アクティビスト津田大介は「時代」の「現在地」を自らの業界にひきつけ次のように語っている。
商売を時代に合わせて変えているわけです。カメラ業界だってそうやって業態転換してきたのに、なぜ音楽業界だけが業態転換できないんだ?っていう話ですよ。(同書 P81~)

これは、すべての「業界」「現場」に言えることではないだろうか。
▼もう少し自らの「現場」にひきつけ私の文脈で読んでみた。
そのとき、最後に特別収録されている「これからのためのインターネット年表」はとても参考になる。
これだけでもこの本を手に入れる価値がある。
 私は【理科の部屋】20年史をこの年表に重ねあわせる作業をはじめてみた!!
ゆっくり ゆっくり 急ぎながら。

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