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本日(2013/01/24)、第25回オンライン「寅の日」!! #traday

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▼昨日もやっぱりいつもの「雲見」をしていた。「雲のかお」の表情を読み取るだけでなく、雲の流れの意味も考えようとしていた。天気図と見比べながらその「大実験」を観察しようとしていた。
そして、「これから」の空を予想も立てみた。
夕方になったら、今度は「宇宙見物」だ。
いつもの月も撮ってみた。
 私はなにをしようとしてしているのか?
何がしたいのか?
 そう!!私は「科学」を自分の射程にまで引き寄せてきて、「私の科学」、「等身大の科学」を楽しみたいのだ。
レベルがまったくちがうかも知れないが、そんなことをやろうとした先駆者がいた科学者・寺田寅彦だ。
▼その寺田寅彦が遺してくれた文章をオンラインで一緒に読んでいこうというのがオンライン「寅の日」!!
今日(2013/01/24)は、その第25回目である。
◆第25回オンライン「寅の日」
●「十一 毛ぎらい」(「自由画稿」より)(青空文庫より)
 前回に引き続き「自由画稿」からである。
 正直に言おう。
 今日のテキストの「毛ぎらい」読みかえしてみた。
十八編あるエッセイのなかからこれを選んだのか自分でもわからなくなってしまった。
無責任な話だ。
そのときあの「はしがき」の文章を思い出した。

 ついでながら、断片的な通俗科学的読み物は排斥すべきものだというような事を新聞紙上で論じた人が近ごろあったようであるが、あれは少し偏頗(へんぱ)な僻論(へきろん)であると私には思われた。どんな瑣末(さまつ)な科学的知識でも、その背後には必ずいろいろな既知の方則が普遍的な背景として控えており、またその上に数限りもない未知の問題の胚芽(はいが)が必ず含まれているのである。それで一見いわゆるはなはだしく末梢的(まっしょうてき)な知識の煩瑣(はんさ)な解説でも、その書き方とまたそれを読む人の読み方によっては、その末梢的問題を包含する科学の大部門の概観が読者の眼界の地平線上におぼろげにでもわき上がることは可能でありまたしばしば実現する事実である。読者の頭脳次第では、かなりつまらぬ科学記事からでもいろいろな重大問題の暗示を感知し発見し摂取し発展させることもしばしばあるのである。

こう言われれば、この寅彦の挑発を受けないわけにはいかない。
▼気をとりなおしてもう一度読んでみた。
さすが科学者・寅彦だ!と思ったところがある。

 蛙(かえる)をきらいこわがる人はかなりたくさんある。それから蜘蛛(くも)や蟹(かに)をきらう人も知人のうちにある。昔からの言い伝えでは胞衣(えな)を埋めたその上の地面をいちばん最初に通った動物がきらいになるということになっている。なるほど上にあげた小動物はいずれも地面の上を爬行(はこう)する機会をもっているから、こういう俗説も起こりやすいわけであろうが、この説明は科学的には今のところ全然問題にならない。所を異にした胞衣(えな)とそのもとの主との間につながる感応の糸といったようなものは現在の科学の領域内に求め得られるはずはないからである。

 俗説とはきっぱりと訣別している。
しかし、それだけでは終わらないところが寅彦なんだ。
こんなふうに虫やそれに類したものに対する毛ぎらいはどうやら一応の説明がこじつけられそうな気がするが、人と人との間に感じる毛ぎらいやまたいわゆるなんとなく虫が好く好かないの現象はなかなかこんな生やさしいこじつけは許さないであろう。ただもし非常な空想をたくましくすることを許されるとすれば、自分はここにも何か遺伝学的、優生学的、生理学的な説明が試み得られそうな気がする。ただ気がするだけでまだ具体的な材料を収集することができない。

寅彦は正直である。
納得いかないことについては簡単に納得しない!
そして言うのだ。あの口癖! 
「ねぇ君、不思議だと思いませんか?」
と。
▼それでも、やっぱり今回はちがうところがある。
いつもだと
「そうか、こういうことが言いたかったのか!」
「さすが寅彦!!」
「お見事!!」と膝をたたき終わるのだ。
ところが今回はちがうのである。最後の一文が今の私にはわからない。
 それはとにかく、年を取るに従っていろいろな毛ぎらいがだんだんにその強度を減じてくることは事実である。そうして同時に好きなものへの欲望も減少し、結局自分の中の「詩の世界」の色彩があせてくることもたしかである。
「毛ぎらい」と「詩」と「ホルモン」とは「三位一体」のようなものかもしれないのである。

謎かけをされたような気分だ。
寅彦はこう書いた年の大晦日に亡くなるのである。そのこととなにか関係があるのだろうか。
私には ???????…。
誰かこれを読み解いてくれないかな。

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