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クマムシが「乾眠」から覚める瞬間を見た!!

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▼私は昨日の夕方もまだクマムシにはまっていた。一昨日に時計ザラに移して顕微鏡で観察した。一日たった時計皿の水は蒸発してしまっていた。それを再び顕微鏡で見た。
あれがクマムシだろうかとかろうじて確認できる程度の「ゴミ」だった。私は半信半疑ながらそろっとスポイドで水を加えてみた。2分経った、それは少し膨らんだかに見え「樽状」になった。この段階ではまだ確信はなかった。
しばらく顕微鏡をのぞきつづけた。12分後、ふくらむみは増し、動いたかに見えた。
18分後、それはあきらかに先に爪のある足であることが確認できた。その足をそろりそろりと動かしはじめた。
クマムシが「乾眠」から目覚める瞬間であった。
▼「乾眠」とはなんと「ふしぎ!?」なことをやってのけるだろう。
それはまるで「生命の時間」を止めるようなものだ。
「お湯を注いで3分で…」のインスタントラーメンじゃあるまいし、水を注いでしばらくすると生命活動を再開するとは…。いくら考えても「ふしぎ!?」だ!!
クマムシのからだのなかで何がおこっているのだろう!?
究極の「生命と時間」につながる「ふしぎ!?」だ。
ナイロン袋のなかでエサもなく261日間も生き続けたあのコウガイビルの「ふしぎ!?」に匹敵にするような不思議である。コウガイビルは動物の不思議を解く第一方程式=「食べる」を無視してエサもなく「再生」を続けた。自らのからだを作りかえながら生き続けたのである。
 そのコウガイビルの「ふしぎ!?」が「ES細胞」「iPS細胞」などの生命科学最前線まで私を連れて行ってくれた。
▼今度のクマムシの「ふしぎ!?」は私をどこへ連れて行ってくれるのだろう。
ここのところいろんなところで「ふしぎ!?」に思っている「生命と時間」の不思議になにかヒントをくれるだろうか。

 クマムシの「ふしぎ!?」とつきあっていたら、すっかり時間が経つのを忘れていた。
サイエンアゴラ2012まであと2日!!となっていた。

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