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【お薦め本】『科学の限界』(池内了著 ちくま新書)(4)

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▼11月が終わる。実に多くの収穫があった11月になった。サイエンアゴラ2012への参加、3回のオンライン「寅の日」、多くの人の「私の科学」に出会ったオフライン「寅の日」、原生動物フェティバルへの参加、毎日の「雲見」「宇宙見物」等々数えあげればきりがないほどである。なかでも「乾眠」から覚めるクマムシとの出会いは感動であった。そう思ったらもう一度クマムシに会いたくなった。昨日の夕方あの乾燥してしまったシャーレに水を加えてみた。やっぱり居た!!
 時計皿に移し顕微鏡で観察してみた。「乾眠」から覚めて活発に動いていた。ますます「乾眠」観察法に確信をもった。大満足で終わろうとしたときだ、視野のなかにクマムシでない別の生き物を発見したのだ!私としてはクマムシ一匹(というのかな?)を時計皿に移したつもりだったので、あんな少量の水滴のなかに別の生き物がいるなんて衝撃であった。それだけでないシャーレのなかは少し前まで乾燥してカラカラであったのだから、こいつも「乾眠」していたことなる。「乾眠」するのがクマムシでないことは知っていた、観察もしたこともある。しかし採集から数ヶ月も経過したシャーレのなかに、それも一滴の水滴のなかにいたとは驚きであった。
なにものだろう?動きや姿かたからワムシだろうかと思うが確信はない。そいつがクマムシと出会う瞬間も動画で撮ることができた。なんとも驚きの11月のしめくくりだった。

▼この本と出会ったのも11月の大きな収穫のひとつかも知れない。
◆『科学の限界』(池内了著 ちくま新書 2012.11.10)
を続ける。
 2章以降に
「人間が生み出す科学」
「社会が生み出す科学」
「科学に内在する科学」
のそれぞれの「限界」を分析し、論じることによって「等身大の科学」の必然性・妥当性へと導こうとする。
その論理展開はみごとである。
 「人間の生み出す科学の限界」では、いかにも科学者らしい「法則」をつくって科学の現在地を分析解明してみせてくれる。
「人間の英知の進化ー三分の一の法則」
「人間の技術の進化ー四〇分の一の法則」
がそれである。事実を分析し、仮説をつくり検証する。そして「法則」をつくり、その「法則」を未知な領域の解明に使っていく。いかにも科学者らしい手法だ。
 思わずシロウトは頷いてしまうのだ。
その法則によれば「今」は
「ホモ・サピエンス(かしこい人)」の「知的世界がどんどん広がっていった」(六万年前)時代であり、
「IT(デジタル)技術の進展による情報革命(第三次産業)が現在進行中」(六年前)の時代であるという。
そして

 科学という人間の英知の結晶が、技術に追い越され、逆に技術を追いかけなければならない事態になりつつある。(同書P37より) 

と分析する。

<つづく>
Dsc_0548


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