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【お薦め本】『寺田 寅彦』(小山 慶太著 中公新書)

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▼椿、なんともありふれた春を告げる樹木の花だ。その椿が、今年から少し違ってみえている。それはあの「お水取り」のときの造花の「椿」の花を見たからである。あらためて人間と椿の関わりの深さ、その歴史に感動したからである。その椿、前の山の椿が朝の散歩道に散り始めた。散った姿を見ているあいだにあの人のあの研究を思いだした。それはちょうど今から80年前1931年・1932年におこなわれた。
▼椿の花が地面に落ちたとき「うつ伏せ」か「仰向きか」か。落ちた椿の花をしらべて確率をみるのであ。生徒の夏休みの自由研究ではない。れっきとした日本を代表する物理学者の研究である。
その物理学者とは、あの我らが寺田寅彦だ。
 この「椿の落下運動」研究はただ単なる数を数えるだけにおわらない。花を模してペーパコーンでモデルをつくり重さを変えて何度も何度も挑戦する。地面に近づいたところで突然「仰向け」になる。そのために必要な高さとは…、質量はどう関係するのか。ちょっとその一端を聴くだけでもさすがである。
▼そんな科学者「寺田寅彦」を紹介した本が今年になって出た。
◆『寺田 寅彦 漱石、レイリー卿と和魂洋才の物理学』(小山 慶太著 中公新書 2012.1.25)
実に興味深い。
 読み始めたらとまらなくなってしまった。

(つづく)

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