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ヒガンバナをネットで追うのは #higanbana

Dscn1983▼昨日見たヒガンバナでいちばんのお気に入りは、自分の定点観察Aで見たモノだ。今年の6/14に引っ越しをして、一時は今年の開花は無理かと思っていたが、お彼岸の中日にちょっと顔をだしたかと思ったら、グングン花茎は伸びてきた。その地面にはヒビがいったようになり盛り上がっていた。なんというすごいエネルギーだ。
葉もないのに、というのが私の初発の「ふしぎ!?」であった。そのカラクリを少しはわかった今もやはり不思議は「ふしぎ!?」だ。
▼今、周辺のヒガンバナ開花は盛りである。田の畦は赤い松明で縁取られ、土手は太い赤い絨毯をひきつめたようになっている。自分のくらしている生活空間だけでなく、ネットを通して西脇・岡山・宮崎・福岡・東京・神奈川・静岡・巾着田・宮城等などのヒガンバナの開花を楽しんでいる。それもほぼリアルタイムにだ。
それも撮りたてのきれいな画像で楽しませてもらっている。それらを楽しませてもらいながらいっしょにヒガンバナり「ふしぎ!?」を追いかけていると、ほんとうにネットをやっていてよかったなと思う。
▼『ヒガンバナ博物誌』の栗田子郎さんが、『多様性生物学入門~ヒトへの道程~』(栗田子郎著 東海大出版 1997.3.3)の「まえがき」に、ホモ・サピエンス(Homo sapiens 賢い者)である我々の二つの大きな特徴について次のように書いておられる。

 しかしヒトという種にはほかのどんな生物にもない(と思われている)きわだった特徴が一つあります。自分自身の由来、ひいては万物のルーツを知りたがるとともに、まだ存在しない未来に思いを馳せるという性質です。  いま一つのヒトの特徴は、細胞外で複製・増殖することのできる遺伝因子、つまり言語(言葉、文字)と映像を操る能力です。生きとし生けるものはすべて、自らを存在させているプリン塩基とピリミジン塩基で記された基礎情報(遺伝子)を次の世代へ残そうとします。ヒトも例外ではありません。しかし、この情報は時間軸に沿って垂直にしか伝わりません。ところが言語や映像という形の情報は水平方向にも伝わります。しかも、細胞核内に収められた情報は親から子へと伝わるのみで、その逆は不可能です。言語情報はこれが可能です。(『多様性生物学入門~ヒトへの道程~』「まえがき」より)

とても示唆的で、なるほどと思うのでいつも引用させてもらっている。
ネットでヒガンバナの「ふしぎ!?」を追いかけると、まさにこのホモサピエンスの二つの特徴を活かした営みなんではないだろうか。だからこそ面白く楽しいのでは。
▼少しだけ大風呂敷を、この二つの特徴を活かした営みは、ヒガンバナに限定することなくいろんなモノ・コトに応用できるのではないだろうか。
いや、そもそも「学問」とか「研究」というものはそういうものではないだろうか。
そんな気がしてくるのである。
 だとすると、今、ヒガンバナの「ふしぎ!?」をネットで追うということは、これからの「学び」のあり方をも模索するということになるかも知れない。

たかがヒガンバナ! されどヒガンバナ!

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