サイエンスコミュニケーター宣言(54)
▼それは久しく経験したことのないほどの雨だった。風だった。こんなにたくさん水をいつの間に吸い上げたのだろうと不思議なぐらいだった。その暴風雨のなか、もう種子がなくなった大賀ハスの果托は首をうなだれつつも最後のふんばりをみせるように立っていた。
蓮根の植え替えから20週目であった。
▼ゆっくりな台風は、もうそろそろ日本海へ出たのだろうか。
『台風は水蒸気を食べて成長する』と書いたのはずいぶん以前のことと思うが、その事実は変わらない。
100年前の賢治の時代であっても同じだ。こんな嵐のときは賢治のことだから、田んぼを走り回って稲の機嫌をうかがっていただろうか。それは、神聖化しすぎだろうか。
▼あれ、やっぱり同じだ。気になるものの正体にこだわり、「列車」にのったままのようである。
それにしても、この「こだわり」を持ったひとは私だけではないようだ。
ネット空間を少し旅をしてみた。そしたら、次のようなページに出会った。
◆『宮沢賢治の宇宙』
なかなかの気合いの入れようだ。私の「こだわり」ごときとレベルが違う。にわかファンとはちょっとちがうのである。
Web編集者の名前に、かすかな記憶があった。
『インターネット共創社会~ 野のネットワークに向けて~』(山本眞人著 光芒社 1999.10.20)
の著者だ。なにかの機会で興味をもったのか本棚にあった。
ページをパラパラとめくってみた。
「宮沢賢治と南方熊楠との意外な共通性」(P62)
「フィールドワーク的な体験を土台とした「野の人」」(P64)
「南方熊楠の包括的な科学の構想」(P66)
ナルホドと思った。
私は、2008年、2009年の夏に、あの知の巨人「熊楠」詣でをすることにより
「熊楠」についての5つの仮説
を検証しようとした。そして、私なりの結論を得た。
「熊楠」は間違いなく「これから」の人である。
南方マンダラは、これからの理科教育の羅針盤である。(「萃点」は存在する。)
▼その「熊楠」と「賢治」がツナガッタ!!
ひょっとしたら、これが、気になるものの正体のひとつかも知れない。
ひとつかも知れないが、すべてではなさそうそうだ。
正体のすべてを知るには、私はあまりにも「賢治」のことを知らなすぎる。
「賢治」が、100年の時空を超えて今なお発信し続ける「作品」についてもほとんど読んではいない。
「下車」を急ぐのはやめよう。
肩肘張らずにもっと自然で居よう。気になるものの正体を一挙に明らかにすることは無理がある。
気になるもののはそのままにして、持ち続けよう。
そしたら、気がついたら「下車」しているかも知れないので。
台風一過とまではいかないが、雨は小降りになっていた。
それにしても、すごい増水だ!!
これ以上の大きな被害になっていないことを祈るのみである。
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コメント
お久しぶりです。
先生のご自宅の方、この度の台風はいかがでしたか。
先週から子どもたちは学校で、1日から給食が始まりました(楽になった…)
夏休みに子どもたちがやった、科学関連のことは。
万博公園でセミの抜け殻探しに興じ、
青少年のための科学の祭典に例年通り顔を出し、
上の子は近所のイベントで生の藍の葉を使って染物をし、
元中学の先生による科学実験講座を受講してきておりました。
(実験のテーマは「水と油」「水と空気」)
ある程度知識として知ってる内容でも、
実際に目の前の実験で展開されると、
いろいろ思うことがあったようです。
それから。
下の子は今年は昨年より蝉を捕まえられなかったみたいです。
クマゼミ、アブラゼミの数が少なかったような気がする、とも。
市の郊外でミンミンゼミの声を聞けたのも楽しかったですよ。
投稿: いっちゃん | 2011/09/04 16:28
いっちゃん
どうも心配していただいてありがとうございます。
テレビのニュースにまで出ましたのでびっくりですよね。でも大事にいたらずにすみました。
もう今は、水も引いています。
上のお子さんも下のお子さんも、それぞれになかなかアクティブな夏休みをすごされたようですね。
なんと言っても、やっぱり実際に実験をやったりしながら学ぶのがいちばん面白いですよね。
生藍染めにしろ、「水と空気」「水と油」なんてなかなか面白そうではないですか。
セミの声少なかったという話、どこかで聞いたな。
どうしてなんでしょうね。
投稿: 楠田 純一 | 2011/09/04 19:51