ヒガンバナの「ふしぎ!?」追い続けて(4) #higanbana
▼しばらくその場所でかがみ込みみつめていた。やっぱりまだである。
その場所は、長いあいだの定点観測地Aからヒガンバナを引っ越しさせたところである。少し朝方には雨もふっていた、朝夕の気温も下がってきた。もうもう花芽が顔を出してもいいころだ。
引っ越しがうまくいったのか心配だ。だからなおさら気にかかるのである。
命令しても、懇願してみても、念じても出てくるわけはない。それなりの条件がそろってこそ顔をだしてくるのである。さあ、それはいつなんだろう。?
▼定点観測地をきめてヒガンバナを観察するようになってからでも、もう十数年がたつ。いちばんの定点観測地Aはほんと家の玄関でてすぐのところであった。門先であった。
だから毎日の観察にはほんとうに都合がよかった。残念であったが、工事のため引っ越しをせざるをえなかった。
今から考えるとほんと幸いなことに、今年の春前にこれまでのヒガンバナ「ふしぎ!?」を追う取り組みをまとめる機会をいただいた。拙い文でのまとめになったが、ベストタイミングであった。
◆『人の暮らしに密着するヒガンバナ』
(出典:会報「自然保護」2011年3・4月号/発行:日本自然保護協会)
▼「定点観測(観察)」というのは実に面白いものである。特に日本のヒガンバナの場合は種子でふえないということは、それらはなんらかの環境変化があってそこに咲いているのである。それぞれのヒガンバナにそれぞれの歴史があり、それぞれの「ヒガンバナ物語」を持っているということである。
いちばん身近なヒガンバナ、あの土手のヒガンバナ、庭先のヒガンバナ、公園のヒガンバナ、校庭のヒガンバナ
プランタンのヒガンバナ…、そんなヒガンバナの定点観測をすれば面白いこと見えてくるはずだ。
定点情報が集まれば線になり、面になる。
定点情報からこれまで想像もできなかったような「研究」の可能性も生まれてくる。
▼今年も、シロバナヒガンバナの走りの一輪が咲いた情報や、花茎が一日で数㎝も伸びたという情報がTwitterでつぶやかれるようになっている。
ハッシュタグ #higanbana をつけて情報発信をすれば、その情報を共有しやすくなるだろう。
今日はどんな展開があるだろう。
楽しみである。
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