『私の大賀ハス物語』のルーツを訪ねて(1)
▼2011年の後半のスタート7/1(金)の朝、待望の花蕾を眺めていた。ちょっと早いが、蓮根の植え替えから11週目であった。午前中になんとかとぎれていた半年分の「大賀ハス観察日記」をまとめた。
そうしている間に、ますますこの花蕾のふるさと「大賀池」(和歌山県日高郡美浜町)を訪ねてみたくなったのである。午後2時過ぎて、家を出た。夕方にはついていた。
▼そして、今朝、4時過ぎ、ここに立っていた。
今年の天候のせいか、花蕾はいくつか見ることはできるが、開花しているのはただひとつだけだ。
「あこがれの4日間」の第二日目だという。
このひとつだけというのも、ある面では幸いである。そのひとつに集中して観察ができる。さらに幸いなのは第二日目であるということだった。花がもっとも大切な「仕事」する日である。
4:28分やっと目覚めはじめた。
▼徐々にめざめはじめる。花びらジワジワとひらいていくのである。自分で種子から育てて花をみたのは、これまでに一度だけである。その花の開閉を観察していて仮説をもっていた。
それは、この花がひらくときにいちどに花弁がひらくのでなく、順番にひらいていく。
それも、開く花弁の順番は「左巻き」なのではではないか。閉じるときはその逆で右巻である。まるゼンマイ仕掛けの機械のように…。
▼薄暗いなか、池の周辺を散歩したり、鳥の鳴き声耳を澄ましたりして時をすごしているうちに徐々に花びらは開いていく。ついには、真ん中の果托の黄色や雄しべすがたが見えはじめる。
どんな情報、サインが発せられたというのだろう。花茎をアリ登り、どこからか虫たちが集いはじめる。
これはほんと「ふしぎ!?」である。
▼やがて花托や蕊たちが全部みえはじめたころには6:30を過ぎていた。
8時からは「観蓮会」である。いちど宿に帰ることにした。
<つづく>
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コメント
遠路お越しいただきありがとうございました。開花の観察はなかなか面白いですね。大賀博士も昭和の初めに実験されています。記念事業の一つとしてその論文を復刻しても良いかもしれませんね。
投稿: sakamoto | 2011/07/03 10:43
阪本さん
ほんとうにお世話になりました。観蓮会でお忙しいときにおしかけて申し訳ありませんでした。
ほんと勉強になりました。そして楽しかったです。
とりわけお母さんにはほんとお世話になりました。
お母さんの蓮にかける思いはすごいですね。勉強不足が恥ずかしかったです。貴重な資料等もありがとうございました。宜しくお伝えください。
また、保存会のみなさん、宿の支配人さんにもよろしくお伝えください。ほんとよくしていただきました。
深謝<(_ _)>
投稿: 楠田 純一 | 2011/07/03 17:38
阪本さん
<追伸>
大賀先生の「開閉の観察」の論文ですが、ぜひぜひ復刻してみてください。きっと個人で観察するときにはいくつもの「ふしぎ!?」が生まれているはずです。
あのポッンと音がするという話だって、ちゃんと大賀先生は、科学的な観察でもって否定している。
やっぱりそんなのがすばらしい。観察の楽しさをみんなものにしようとしている。
大いに学ばせてもらうものがあるのでは…。
ぜひぜひ宜しくお願いします。
投稿: 楠田 純一 | 2011/07/03 17:50