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【授業】「私の科学」を問い続けながら…

Dscf5739▼今日は、はや1月22日、一月も下旬になろうとしている。ふと思い出す、今年の抱負を、そこの最後に書いたはずのこと。
「私の科学」を楽しもう。
でも、そもそも「私の科学」ってなんなのだろう。  
熊楠の科学でもない、ファラデーの科学でもない、教科書の科学でもない…
「私の科学」である。
▼授業では、質量パーセント濃度のドリルをやり、溶解度に向かっていく。
でも実は、「私の科学」のなかでは、「溶ける」の「ふしぎ!?」が淀んでいた。
いったん溶けた硫酸銅水溶液は、いつまでも底にたまってこない。どこも濃さが同じである。そう言いながらも、「ほんとうにそうなんだろうか」「溶液のなかで何が起こっているのだろう?」
頭の悪い私は、この「ふしぎ!?」をそう簡単に保留できないのである。
▼その「良くない頭」を、あの寺田寅彦が応援してくれていた。

科学教育の根本は知識を授けるよりもむしろそういう科学魂の鼓吹にあると思われる。しかしこれを鼓吹するには何よりも教育者自身が科学者である事が必要である。先生自身が自然探究に対する熱愛をもっていれば、それは自然に生徒に伝染しないはずはない。実例の力はあらゆる言詞より強いからである。  すべての小学校、中学校の先生が皆立派な科学者でなければならないという事を望むのは無理である。実行不可能である。しかしそんな必要は少しもない。ただ先生自身が本当に自然研究に対する熱があって、そうして誤魔化さない正直な態度で、生徒と共に根気よく自然と取込み合うという気があれば十分である。先生の知識は必ずしもそれほど広い必要はない。いわゆる頭の良い必要はない。(「雑感」昭和三年十一月『理科教育』より)

ありがたい!!時空を超えて、このエールに応えよう。
「私の科学」を問い続けよう。そして楽しもう。

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