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2010『私の読んだ本ベスト3』!!(続)

Dscf4903▼風花が舞う師走の土曜日であった。定例のふたつの定点観測をした。ひとつは植え替え39週目の大賀ハスである、観察池には氷がはりその上に風花が舞い降りていた。枯れた葉はもう生命はないのかも知れないが、なおいっそう固まっていた。今年、最後の大賀ハスの姿である。
 今年一年の大賀ハスの姿を思い出していた。今年は、ついには「あこがれの4日間」は訪れることはなかった。しかし全国に散った5粒の第二世代はすべて「発芽」した、生命をつなぐことに成功した。不幸にして、その後の成長まで繋ぐことはできなかったかもしれないが第一段階は通過したのである。それが2010年の大賀ハスである。
Dscf4893▼もうひとつの定点観測。「遅れん坊」ヒガンバナである。この時期にヒガンバナもないものだ。でも本当のヒガンバナの姿は今なのかも知れない。田の畦の草花が枯れている今、青々とした葉を勢いよく葉をのばし、太陽の光をひとりじめして生産活動に励む。このみごとな戦略!これぞヒガンバナのヒガンバナたる姿ではないのか。
「遅れん坊」ヒガンバナの花茎はなおその「残像」があった。
▼のびのびになってしまった今年読んだ本のベスト3を続ける。

【ベスト2】 『お父さんが話してくれた 宇宙の歴史 全4巻』(文:池内了 絵:小野かおる 岩波書店 1992)
 ・第一巻「ビッグバン」
 ・第二巻「銀河のたんじょう」
 ・第三巻「生きている地球」
 ・第四巻「生命のひろがり」

 もともとたくさんの本を読んだわけではないが、今年いちばんたくさんの文章を読んだのは池内了さんの書かれた文章だろう。
 昨年の【ベスト1】に選んだ『寺田寅彦と現代~等身大の科学をもとめて~』をはじめとして、
・『擬似科学入門』(岩波新書)
・『時間とはなにか』(講談社)
・『科学の考え方・学び方』(岩波ジュニア新書)
・『物理学と神』(集英社新書)
・『月刊 たくさんのふしぎ 重さと力 科学するってどんなこと?』(福音書館)
等々である。
 これぞイモズル式だ!!
 もちろんすべてが理解できているわけではない。しかし、どの文章にも貫かれいるものがある。
それは、私には「等身大の科学」と読める。
 だからこそ、私は授業づくりと直結するかたち、池内さんの書かれるものを読んでいるのだろう。
 ベスト2にあげた『お父さんが話してくれた宇宙の歴史』は、その典型とも言える。
私自身がこの本から学びながら、宇宙の「ふしぎ!?」の授業づくりをしていった。
究極の「ふしぎ!?」を追う科学者池内了さんの本領発揮の作品である。
いつかは、ぜひ直接お会いして、生で「等身大の科学」とはを聞きたいな。

またして… <つづく>

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コメント

今、図書館から池内さんの本を借りています。
http://www.fukuinkan.co.jp/magadetails.php?goods_id=21152
「たくさんのふしぎ」という福音館の雑誌です。
科学的なアプローチのあり方を、
子どもたちに知ってほしいんで…

立場によって結論が異なってくる社会科学とは異なり、
自然科学の場合は、再現可能性があることが大きな特徴だ、と思っています。
理論も感性も、大切にしてほしいな、というのが私の思いです。

投稿: いっちゃん | 2010/12/26 15:23

いっちゃん
おはようございます。
そうですか、いっちゃんも「重さと力」よんでおられるんですね。いいですね。
「ほんとうところ、なぜ物に重さがあるかについては、まだよくわかっていません。」なんて言われると、ぐっと引きつけられますよね。
最後には、「科学する」とは、もまとめてあってとてもいい本ですね。

池内了さんの作品には学ぶものばっかりです。
機会ありましたら、ぜひ…。

投稿: 楠田 純一 | 2010/12/28 04:01

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