【授業】「コツコツ派」と「ザックリ派」どちらも正しい。
▼ヒガンバナの持続的観察は、家の周辺だけではなかった。通勤路や校庭においてもやっていた。とりわけ「校庭のヒガンバナ」というのには、少し思い入れがある。
それは、生徒たちが日常的に観察しやすいこと、観察のフィールドを特区化することによって焦点をあてて観察できること、そしてなによりも「どこからやってきたのか」を追いやすい。
種子がどこからか飛んできて、そこに根付いたということはないのである。人為的か、あるいは洪水が運んできたのである。だから、そのヒガンバナは必ずそのヒガンバナ固有の「彼岸花物語」をもつのである。
そんな目で、校門近くの校庭のすみのヒガンバナを観察している。
「おまえは、いつ、どこからどうやってここにやって来たんだ?」
▼授業では、「フックの法則」の実験のまとめであった。
前時に、理科室で2種類のバネを使って実験そのものはやっていた。
次はグラフ化である。移行期の補充テキストではグラフの書き方を一ページを使って説明している。
実験をはやくやった班ではグラフ化を試みている。
ていねいにプロットをし、それを線で結んでいる。できるだけ正確に…。
「コツコツ派」だ。
指示する前だから、当然と言えば当然かも知れない。
▼「グラフの書き方」のページを読んで、直線を引くことを指示する。
プロットした点を俯瞰して、このあたりだろうと「ザックリ」とである。
「コツコツ派」は少し、心に抵抗をおぼえる。
「はみ出した点は、どうなるんだ」
「せっかく正確に点をとったのに…」
「ザックリ派」に抵抗はない、プロットした点の部分だけでない、実験をやっていな部分まで直線はのびる。
やりもしない未来の実験まで予測する線がのびるのである。
それだけでは、「コツコツ派」は立つ瀬がない。
そこで、「測定値と誤差」問題をやる。
こだわりとわだかまりが少しとける。
・実験はなんのためにするのか。
・実験データの取り扱いの方法は…。
・グラフ化は、見えないものを可視化する手法。
少しずつ少しずつ、私にもわかってきた。
「コツコツ派」と「ザックリ派」 どちらも正しい!!
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