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【推薦本】『理科の自由研究室』が本に!!

▼昨日は、昔の勤務校に行って『「化学領域」とその授業』について話をさせてもらった。実に楽しい機会だった。理科のことについていろんな人と「あーでもない、こーでもない」と語り合うのは最高に楽しい。
理科にはさらにモノ(実験)があるからなおさら面白い。ひとつの実験をめぐっても、多様なやり方がある、それを文字情報や画像情報の一方通行でなく、双方向での情報交換しあうのがなんとも楽しい。昔から科学者たちも、こんなの繰り返してきたんだろうなと思う。機会を与えていただいた先生方に感謝する。
▼これは、私自身の夏休みの宿題のひとつとしていたことだったので、これでまた「ひとつ」終わったという感じである。夏休みもあと一週間あまりとなってしまった。残りの私の宿題は、まだまだ山積みである。
そのひとつに「自由研究」がある。
 生徒たちの「自由研究」はどうだろうと、思っているときにこの夏に出された一冊の「自由研究」本を手にした。
◆『小・中学生むき 理科のわくわく実験』(理科の自由研究編 理工図書 2010.08.04)
 この本は、あまたの自由研究本とちょっとちがったところがある。
それは、あの驚異的なアクセス数をカウントするホームページ『理科の自由研究室』が編集してだしたところである。
 『理科の自由研究室』はニッシー先生が、「理科の自由研究で子供たちに役に立つように」とはじめたページである。この種のページの先駆的な役割をはたしてきたページである。私もずいぶんいろんなことを教えられてきた。自由研究だけでなく、Web発信そのものについても技術的なことも含めていろいろ学ばせてもらってきた。
▼ニッシー先生は「はじめに」で次のように語っておられる。

ホームページが訪れてくれる人々によってバージョンアップしいくというか、いっそうよいホームページへと進化してくのです。これが、双方向のインターネットの光の部分です。有意の多数の人々による共同製作です。今、この「理科の自由研究室」ホームページは、私だけのものではなくなっています。(同書ⅲより)

 先駆者ならではの言葉だ。説得力をもつ。
 そして、ここには「これからの自由研究」を示唆するものがある。
▼私は、遅々たる歩みであるが「新・「自由研究」のすすめ試論」を展開している。
そのなかで
●自由研究のすすめの究極は「学問のすすめ」である。
と思うようになってきた。
Webの時代の「学問のすすめ」が必要である。
それと関連しても「あとがき」にあった。ニッシー先生の言う「自由研究」の部分を「学問」と読み替えたらすごく納得がいく。
 実は、自由研究の醍醐味は、自分で考えてやってみる、やってみたらうまくいかなかった。そこでまた、違う方法を考える。何度も失敗して、ようやく結果(完成品)にたどりつく。この試行錯誤にあるのであり、このときの達成感がなんとも言えない喜びでもあります。
 そのような意味で、この本の中で紹介しましたが、ホームページの「Q&R」(質問と応答)のやり取りは、「あーでもない、こーでもない」という「試行錯誤」の記録そのものです。むしろ、アンサー(正解)ではない方が、お互いの考える力を育てているとも言えると思います。書き込んでくれた人と、答える人が、一緒に悩んで考えて行く。これが、大変意味のあることではないかと思うのです。(同書P76より)

▼もちろん例として上がっている「テーマ」も、発展性のあるもの、等身大の「ふしぎ!?」を出発点したものが多く紹介してある。繰り返しになるが、あまたの自由研究本と少しちがった切り口をもった本である。
これからの時代の「自由研究」のあり方・すすめ方を示唆する本である。
さらには、これからの「学び」をも示唆する。
 『理科の自由研究室』が先駆的であったように、この本の出版も理科教育のなかで先駆的なものとなるだろう。

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コメント

 楠田さん、こんにちは。ニッシーこと西川です。
こちらに気が付くのが遅くなり申し訳ありません。過分のご紹介ありがとうございます。
 でも、楠田さんがおっしゃってくださったように「普通の自由研究の本の切り口とは一味違う」作り方でできた本、ということは言えるように思います。
 初めての本作りは戸惑いも多く時間がかかってしまいました。この経験を生かして、また一歩ずつ進んでいきたいと思います。今後ともご指導よろしくお願いいたします。

投稿: t-nishi(ニッシー) | 2010/09/11 16:39

ニッシー先生
おはようございます。
著者みずからのコメントありがとうございます。
恐縮です。
この本は、これからの「自由研究」を語るとき、きっと「あれがはじまりだったな」と語り継がれる本になると確信しています。
 私の「新・「自由研究」のすすめ試論」の今のところの結論は、
Twitter的「自由研究」のすすめ
です。
 きっと、この本でニッシー先生が語っておられることと重なっている部分があるものと思っています。
この「続編」も期待しております。

投稿: 楠田 純一 | 2010/09/12 06:05

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