【授業】「えっ、どうして回らないの!?」
▼「えっ、どうして回らないの!?」
と聞かれて私は、少し立往生していた。
極地方式研究会の「綱領」のなかに、
「教師が問いつめられ、立往生したら、それは授業が生きている証拠である。教師の予想を越える活動があったのだ。」
というのがある。
でも、今回は、そんなりっぱなのものではなかった。
私は、私自身の思惑とはちがっていたことに立往生していたのである。
▼私のシナリオでは、「電子のやりとり」でイオンを追いかけて、そして最後のクライマックスに電池をもってこようとした。そして、そこでの電池はできるだけ「電池の歴史」を再現するようなものをもってこようとおもった。
いちばん最初の「ふしぎ!?」を大切にしたかった。
そして、200年の「電池の歴史」を語り、未来の「電池」を考えたかった。
それなのに、
「えっ、どうして回らないの!?」からはじまってしまった。
▼実験は、教科書にのっている実験でいくことにした。
うすい塩酸に銅板と亜鉛板をつける。そこへ光電池用のモーターをつなぐというものである。
この実験でいくことは、ずっと前からきめていたので「予備実験」もやっていた。
銅板、亜鉛板の手入れもやっているつもりでいた。
だから、
「えっ、どうして回るの!?」
「ふしぎ!?」となるはずだったのに
▼やっかいなことに、回ったり回らなかったりするグループがある。
「お願い!!回って」の声が聞こえてきたりする。導線をチェックしたり、いろいろやってみる。
もう一度チェックして…。
金属を亜鉛からマグネシウムリボンに変えてみた。
今度は、どこの班からも
「回った、回った!!」「これが見たかった!!」と歓声がきこえはじめた。
これ、これこれでこそ…。
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コメント
おはようございます。電池の実験されたんですね。楠田さんとは進路が違います。私はイオンをやって細胞分裂、遺伝をしました。今は天体に入っています。
ところで、電池の実験でマグネシウムを使うのは正解ですね。亜鉛に比べ反応が激しく、亜鉛ではつかない豆電球も点灯します。化学エネルギーと電気エネルギーの関係がよくわかります。
投稿: sakamoto | 2009/11/21 09:09
阪本さんコメントありがとうございます。「イオン」のクライマックスに電池をもってきました。マグネシウムでは、すべての班で勢いよく回りましたので、これはよかったのですが、やっぱり亜鉛でもやってみたかったんです。ボルタに近づきたかったんです。
もう一時間だけ「電池」に挑戦してみます。
そして、【地球と宇宙】に入ります。それは今日のblogに書きました。先行する阪本にもいろいろ教えてもらいたいです。
熊楠の「宇宙観」も知りたいですね。
投稿: 楠田 純一 | 2009/11/22 07:08