【ヒガンバナ情報】11年の歩み
▼昨日15日は、大賀ハス植え替えからちょうど20週が経った日だった。天気は朝方晴れてはいたが、何度かにわか雨もふったりした。風はいつのまにやら、涼しくなってしまっていた。例の大賀ハスの花托は大きくなってきている。長径は5.5㎝にまでなっている。葉茎はどんどんたくさんのびて、「観察鉢」は、大賀ハスのジャングルのようになっている。なかには、もう枯れてしまったものもある。大賀ハスの夏も過ぎようとしているのであろうか。
夕方、この大賀ハスの花托を前にして、あの「あこがれの4日間」を中心として、私の「大賀ハス物語」をある人に夢中で話す、私がいた。
▼花の「ものがたり」と言えば、私には、もうひとつ「こだわり」の物語がある。
「ヒガンバナ」である。ヒガンバナにこだわりはじめてからもずいぶんと年月がたつ、いつのころからという定かな記憶がない。理科の教師をはじめてすぐのころからだろうか。そうすると、もう30年以上だ。
田んぼの畦の赤い松明の行列を見ながら、いつかは「ヒガンバナ一生」をスライドにして授業をやろうと決意したのは、うんとうんと昔だった。
▼【理科の部屋】(93.11,23)がスタートしてからでも、毎年よく話題にしてきた。98年には自分でホームページなるものをはじめて、最初に画像も含めての情報交換したのは「ヒガンバナ」だった。
そこからは、今も簡単にふりかえることができるので、各年の【ヒガンバナ情報】を見てみた。
◆1998年
この年は、Web発信をはじめた年。【春~初夏】情報編と【秋】編の二つのページたちあげている。
春には、ヒガンバナの葉っぱ生い茂る様子の画像情報を交換している。はじめたばかりだったから面白かった。こんなことができるのかと。
秋になると、白い彼岸花や、黄色い彼岸花のことを話題としている。そして、巾着田で、伝説の彼岸花オフとなるわけである。
◆1999年 この年、私は定点観測地をきめて「50日観察日誌」をあげている。半田、明日香での彼岸花オフも行われている。橋本さんは、故松江幸雄先生からいただいたプミラ(コヒガンバナ)を自宅で育てておられる。
◆2000年 各地のヒガンバナ情報とリンクが進んできている。私は、この年「ヒガンバナ写真展」でかけた。
◆2001年
私の最初の情報交換相手である筒井さんが「明日香ヒガンバナ紀行」を書いておられる。小田さんからも「ヒガンバナ情報」が届いた。
◆2002年
阪本さんからの衝撃の画像「結実か!?」が送られてきたのがこの年だった。
一挙に種子のことが話題になりかけたのは、この年ぐらいからだろうか。コウノトリ市民研究所では、ヒガンバナ調査がはじまったのもこの年から。また全国から多様な「ヒガンバナ情報」が集まりはじめている。
◆2003年
四国の蜂蜜さん、和歌山の阪本さんから、結実をめぐっての「ヒガンバナ情報」が次々とおくられてきた。
また、『ヒガンバナの博物誌』の著者であり、ヒガンバナ研究の第一人者、栗田子郎先生との交流がはじまった年でもあった。
◆2004年
種子・結実の情報がつづく。阪本さんも蜂蜜さんも、実験観察をグレードアップしていかれた。
キツネノカミソリ、ナツズイセンも含めて話題となってきた。
栗田先生の「今日のリコリス・ガーデン」のページもたちあがった。すごかった。!!
◆2005年
この年のヒガンバナ情報は1月から12月まで、一年間通してずっと続いている。種子が話題になることが多くなってくるなか、ついに私も「種子」をみつけている。
なかでも感動したのは、この年本多先生から送られてきた「種子発芽!!」の画像であった。
下関の寺田先生の「一年間観察してみよう」のページもとても興味深いものだった。
◆2006年
蜂蜜さんの「ヒガンバナの記憶」の画像は斬新でした。岡山の谷本先生のライブカメラでの観察というのが興味ぶかかった。そして、私は、この年から【定点観測日誌】をこのblogでやってみた。
◆2007年 この年、ついにヒガンバナをめぐって時空を超えて学び合う会【日本ヒガンバナ学会】がmixiに発足(2007.9.23) これまでヒガンバナ情報で交流のあった方々が参加してくださった。
◆2008年
【日本ビカンバナ学会】、このblog、【理科の部屋】4@folomy等で情報交換がつづいた。
ヒガンバナの味方についてくれた南方熊楠のところにもでかけていった。
blogでの展開を、このページに貼り付けた。
▼こうしてざっとふりかえってみても、どれほど多くの人との出会いがあっただろうと、しばし感慨にふける。
「ヒガンバナ」を通しての多くの人との出会いは、ヒューマンネットワークのすばらしさと楽しさを教えてくれた。ずいぶんと失礼なこともいっぱいやっている。せっかくいただいた情報をそのままにしていることもいっぱいある。
それは、私の拙さ故とお許しいただきたい。
さあ、それはさておき、また今年も、あのヒガンバナの花茎がスルスルとのびて、実りの田の畦に「燃え立つ松明行列」をつくる日が近い。今年は、どんな展開があるだろう。どんな「発見」があるだろうと…
◆ヒガンバナ情報2009
もたちあげてみた。楽しみである。
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