【授業】「速さ」とは
▼98/04/25(土) OPENと楠田純一の【理科の部屋】の表紙に記録している。曜日も同じ土曜日だ。
あれから、ちょうど11年が過ぎたのだ。その当時のログを捜そうとしてやめた。今は、そのときではではないと思った。過去が意味をもつのは、未来のためだけだ。「思い出」に封じ込めるのはやめよう。
どんな思いで、ホームページをはじめたのか。何をやろうとしたのか。
それは、「理科教師のためHPづくり講座Ⅰ」で十分である。いつの日か「そのⅡ(blog編)」を書きたいと思う。
それにしても遠くへきたもんだ!行く道はもっと遠いのかもしれない。
▼授業の報告を続けよう。【運動とエネルギー】のなかみ一時間目である。
2メートルのカーテンレールを教室に持っていった。
ビー玉を転がしてみる、ゴロゴロ スットン
それだけだ。何度も何度も繰り返し…。
カーテンレールの片方の端の高さを変えてみる。三段階に分けてやってみる。
A(低)、B(中)、C(高)と。
「ゴロゴロ スットン ゴロゴロ スットン」
単純だけどけっこう面白い。高さを変えても同じことだけど、何かがちがう。
「何がちがうんだろう」
「…」
「はやさ(・_・)......ン?」しばらくしたら出てきた。それにのっかった。
「今日は、その「速さ」のことをやります。」と。
▼「ではその「速さ」がA,B,Cとどうちがうのだろう」と続ける。
「速い」「遅い」「中ぐらい」「…」
それをもっと人に伝えられるかたちにできないだろうか。
「かかった時間でくらべると…」
そこで、問題は「時間」となる。いきなりストップウオッチにいくのでなく。
ここでメトロロームを使った。これけっこう気に入っている。
「コチン コチン コチン…」
「コチーン コチーン コチーン…」
「コチ コチ コチ…」 これだけでものってくる。
「なんで、それ動いとるん?」「ゼンマイちがうん」と。
音だけでも、けっこういい。いかにも「時間」刻んでいるという感覚になる。
「これで、何回 コチン コチンというので比べてもいいんだけど、もうちょっと一般的なもので、ふだんみんなが使っているものでやってみよう」と首からぶら下げていたストップウオッチをみせる。
▼先に、ここで「速い」「遅い」を数値した「速さ」を定義づけておく。
速さ=移動した距離/かかった時間
板書する。よく使う単位も確認する。
そして、実験助手生徒に前にきてもらいはじめる。
「ハイ」のかけ声でスタート
それぞれで何回か試技をやる。これは、最初から意図していたわけではなかったが
ちょうどいい時間だった。
A… 4秒 B… 3秒 C…2.5秒
公式にのっとり「速さ」を数値化して求める。
▼あと、これが「平均の速さ」であること、速さには、この「平均の速さ」と「瞬間の速さ」があること。
スピード違反の話。
白バイ「おい、おいスピード違反だよ。30㎞もスピード違反だよ」
運転手「なにを言うのですか。私は出発してから10㎞も走っていませんよ」
・野球のピッチャーで今、世界最速は…。
・光の速さは と時間のある範囲で話題をふくらませた。
やっぱり授業するのは楽しいものだ。
| 固定リンク
コメント
おはようございます。「運動」は理科と数学をミックスした、いわば一番科学的な分野ですね。抽象的に流れすぎてもダメだし、実験だけでもダメ、難しいけど一番面白いところです。
>・野球のピッチャーで今、世界最速は…。
これ、私もやってます。最初は生徒の一番関心のあるピッチャーの最速を話していたのですが、ここ数年前からカタツムリからはじまって人間が作った最速の乗り物までを写真紹介しています。マッハを越えることができる自動車があるなんて初めて知りました。
投稿: sakamoto | 2009/04/25 07:10
阪本さん おはようございます。
体調どうですか。
さっそくのコメントありがとうございます。
久しぶりのこの単元です。そして、おそらくこれが最後になると思います。
言われるように、はじめるとけっこう面白い単元ですね。ここから「科学」がはじまったみたいなものですからね。
「速さ」いろんなの扱っておられるんですね。
この後も、最近の「授業」の流れなんかも教えて下さいね。よろしく。
投稿: 楠田純一 | 2009/04/25 07:37