「天気図」200年の歴史
▼昨日、校舎から窓の外を見ていた。いつもの「雲見」だ。あいにくの天気で雨だ。
なにも、特別の風景ではない、いつも繰り返して見てきたはずの風景だ。でも、私は思わず声をあげるぐらいに「感動」した。放課後で、校舎内で部活動をやっている生徒に思わず呼びかけてしまった。
「おい、あれを見ろや!あれを!!」
そう、雲が発生していたのだ。加茂神社の方角だ。山裾に、雲が発生し、消えてはまた発生する。それを繰り返していたのだ。
これほど、リアルに「雲の発生」を眼前でみたのははじめてだった。いや、そんなことはないだろう。実はいつもアタリマエのこととして、繰り返しているのだろう。この「大気の大実験」を意識的にはじめて見たということだろう。
それにしても、これほどの感動の大実験を居ながらにして、毎日観察できるとは、なんとありがたいことだ!
▼今朝(14日)起きて、外に出てみると強い風だ。昨夜、21時の「天気図」をみてみる。寒冷前線の通過だ。
まったく、その通りの天気になっているのである。それにまた感動してしまうのである。
見えない大気の流れを、可視化して、一枚の地図に書く。
なかなかの発明だ、この「天気図」というやつは。
知りたくなってきた。この「天気図」の歴史というやつが・・・。
▼案外この歴史は浅い。はじめての「天気図」から200年も経っていないのだ。
はじめての天気図はドイツのブランデスという人によって1820年に描かれたという。
その年には、あのダーウィンの「ビーグル号」が進水している。
人類と天気のつきあいの歴史から言うと、ごくごく最近ということになるだろう。また、ブランデスが物理学者であったことが示唆するところは大きい。
「大気の物理学」としての出発は、ここからなのかも知れない。
物質探険の旅に「原子の周期表」が欠かすことができないように、「天気図」は天気の未来予測学に必須である。
200年の「天気図」進化の歴史をもう少したどってみたい。
ここに、今日の「科学」の意味を発見できるかも知れない。そんな予感がする。
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