身の回りは「化学式」いっぱい!(続)
▼昨日は、今日の準備のためほとんど家にいた。雪は一時的に降っただけで、雪景色にはならなかった。すぐに「みぞれ」になっていた。全国各地では、結構雪が降っているようだ。
「天気図」見てみると、なんか納得してしまう。この状況はもう少し続きそうだ。今日は、我が家では行事でたくさんのお客さんをむかえる。
大丈夫かな、足元は…。そんなことで、昨日は家でうろうろしていたのだ。
▼家で生活するなかで、あの「身の回りの「化学式」」のこと思い出していた。生徒たちもこうして、「化学式」を発見したんだろうかと、こんどはこちらが「追体験」をしていたということだ。(^^;ゞポリポリ
生徒たちが出してくれたものを、もう少しくわしく見ていく。
やっぱりいちばん多いのは「台所」である。これは予想できる。
NaCl からはじまり、調味料、ミョウバン、酢、デンプン、小麦粉、砂糖、卵の殻(CaCO3炭酸カルシウム化学式を調べたようだ)
エタノール(C2H5OH)、塩化マグネシウム等々ほんと多種類の化学式を調べ上げている。
考えてみる「食の製造工場」は「多様なる化学工場」のようなものなんだ。
だから、「化学式」いっぱいであたりまえということになる。
さらに「あたりまえ」を言うなら、我々は「化学式の物質」を体内に入れているということだ。
▼次に多いのは、お風呂場である。洗濯場であることもある。トイレも多い。
ここにも、いっぱい「化学式」があったようだ。日本語だけで表示してある場合は、なにかで調べもしてくれたようだ
(ネットを利用したのかも知れない)。
・入浴剤、ここでも例のNaHCO3が頻繁に出てきているのに驚く。
整髪剤、シャンプー、石鹸、洗剤、カビハイター、アルコールタオル等々に実に多種類の「化学式」をみつけている。
酸化マグネシウム、硫酸ナトリウム、硫酸銅、硫酸コバルト、水酸化アルミニウム…ここでもあげればきりがないほどあがってきている。
薬箱も「化学式」の宝庫だ。この場合はダイレクトに「化学式」があったようで、たくさんあげている。納得できる。
冷蔵庫のなかも、かなり入念に探索している。スーパーの売り場に探索にでかけた生徒もいるようだ。(まいったな<(_ _)>)
こうしてかきあげながら、やがて気づいてきた。
「今の家庭には、理科室の薬品だな以上に多種多様の化学物質(「化学式」)でいっぱいである」と。そして、これらはすべてが「二十世紀の化学」がつくりだしたもの。
「では二十一世紀の原子論者!はどうするのか」はちょっと後にしよう。
▼ちょっと視点をかえてみる。
報告を見ていて、「あっそうか!」とこちらが教えられたことがいくつもある。
例えば、「二酸化珪素SiO2 おばあちゃんの家 水晶」とあげていた生徒がいた。こんなのは、私の頭のなかにはなかった。考えてみたら、そうなんだ。なぜ場所を限定する必要があるのだろう。
私たちの身の回り(環境)は、すべて化学物質で満ちあふれているというか。私たちの身体をも含めて、すべてが「物質の世界」なのである。
こんなことに今さら気づくとは。
▼生徒たちは、この「物質(「化学式」)の世界」をより豊かにとらえていた。
家のなかだけでなかった。倉庫に行って、肥料をみている。
Ca(OH)2、NH4Cl、HNO3等々をみつけている。すごい!!
まだまだつづく。
また視点をかえてみよう。これにも私は唖然とした。
「Cu 十円玉・銅 貯金箱」「Al 一円玉 財布」…。これには参った。たしかにそうだ、私が要求したのは「化学式」だ。化合物とは言わなかった。だから単体でもいいんだ。
そう勉強したんだし…。
こんなのもある「H2O 水 水道の蛇口」
ひょっとしたら、生徒たちの方が先に「二十一世紀の原子論者!」になってしまったのかもしれない。
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コメント
化学式というのは、物質を純粋なものの集合でくくりなおして認識するということですね。
そういう風に化学式を使うようになるのは、すばらしいと思いますが、一方で、化学式は魔法の呪文のように考えられるフシもありますね。薬のコマーシャルでは「タウリン1000ミリグラム配合」とか「DHAが豊富」とかいった文句のウラで、亀の甲羅が踊っています。たぶん、ほとんどの人は意味がわからない。模様としか思っていないはずです。
化学式が何のためのものか、化学屋さんはどういう意識でいるのでしょうか。
投稿: 渡部義弥 | 2009/01/14 10:49
渡部さん コメントありがとうございます。
そうですね。
「化学式」を武器にして、物質探険をやろうということです。生活者としての「物質探険」です。
いろんなコト・モノがつながりを持って見えてくるから面白いですね。
投稿: 楠田純一 | 2009/01/15 05:49