「頭骨」コレクションの思い出-1
▼ノーベル賞受賞で、沸き立つ日本列島。その熱が、日本列島を暑くさせているいるのかと思うぐらい、夏の暑さがもどってきた。でも空みあげればわかる。まちがいなく、秋なのである。
朝の学校での定例散歩で、甘い独特のにおいの震源地を発見した。ここのところ、校舎の外にでたら、この香りに「ああ、この季節なんだ」と感じさせられていた「金木犀」である。どこから、来るのかさがしていた。そしたら、みごとな樹が一本、体育館の前にたっていた。と職員室で話していたら、ここには「銀木犀」もある教えてもらった。
▼昨日の放課後は、久しぶりに「これ」にはまってしまった。「これ」とは頭骨標本である。教科書の順番では、次は「草食動物と肉食動物」の授業である。
私の理科教師の歴史(ちょっとオーバーな表現かな(^^ゞポリポリ)のなかで、初期の段階から思い入れのもっとも深かった教材。それが「頭骨標本」なのかも知れない。
長いあいだ、それを使うこともなかった。人にかしたり、理科室に置いてきたりして、そのころ夢中になった「頭骨」の多くは、散逸してしまった。でも、どうしても手放せなかって手元に置いておいたものもある。
しかし、それも、無造作に段ボール箱にほりこんだままにしていた。
「貸して欲しい」という依頼を受けたこともあるが、『「整理」ができていなくて、すぐに出てこないんです。』
とお断りしたこともある。すみません<(_ _)>
▼その思い出深い頭骨を少しこの機会に「整理」しようと学校へもっていっていた。その「整理」をはじめたのである。ずいぶんと昔のことであるが、あることがきっかけで、手づくりの「牛の頭骨標本」を見せてもらったことがある。それは、写真や図面にないド迫力があった。
そんなものが、手づくりであるという、自分でもつくれると教えてもらった。そこで、市川の川原でドラム缶で牛の頭を炊いたりして、「頭骨標本づくり」に凝っていった。時には生徒たちも巻き込んでいった。あまり面白そうに言うものだから、一緒にやってくれる生徒たちが出てきていたのである。
▼ホンモノがもつ迫力はすごい。説得力がある。「動物の世界」の授業で、手づくり「牛の頭骨」を教室に持ち込むことで、このことに気づきはじめた。そのころ、ぜひとも「肉食動物」の頭骨標本がぜひほしいと思いはじめていた。
不思議なものである。求め続けると「教材」は向こうからやってくるのである。
交通事故で死んでいるネコの死体が手に入ったのである。ちょっと勇気がいった。でも、それは「教材」としての価値を思うと、なんとかやりとげたいと思った。一夏かけて、ネコの全身骨格の標本をつくった。
頭骨だけでなく、全身骨格は、すごい迫力であった、肉食動物の「生活」をよく表していた。これは、自慢の「教材」となった。何度もつかい、貸し出したりもしているうちに、全身骨格はバラバラになっていた。そして長いあいだ使わないあいだに、頭骨すらも不完全なものだけになってしまった。(^_^;)
私は、そいつを「ミニライオン」とよんできた。不完全なものになっても、その「ミニライオン」としての姿をとどめている。可能なかぎりの修復をして、今日の授業で再デビューをさせる。
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コメント
こんにちは。
私が頭骨にはまったのも【理科の部屋】がきっかけでした。自分で作ったもの、拾った物、買った物等、11種類ほどになりました。
このところ、新しい物を入手していないので、またやってみたいと思っています。
投稿: 石坂 | 2008/10/10 21:12
石坂さん コメントありがとうございます。
石坂さんだったら、きっちりと整理しておいておられるだろが、私は、ごちゃごちゃです。今回の授業での使用で少し「整理」しかけています。
やっぱりインパクトのあるいい教材ですね。
また、標本づくりそのものもやってみたいと思っています。
「ドジョウ」うまくいきましたか。
投稿: 楠田純一 | 2008/10/11 02:37