「理科の自由研究」最大のねらいは
▼昨夜、MLで山口県の寺田勉先生が
2009年春のスギ花粉飛散量は、過去22年間で「2~3番目に多い年」になりそうです。
飛散量の原因因子はいろいろあると思いますが、前年の7月の気温が一番関係していると考えています
という情報を発信しておられた。
先生は自らのHP「わくわくどきどきサイエンス」で
20年あまりにわたり、スギ花粉飛散量を測定し、スギ花粉カレンダーの形式情報発信してこられた。
その「研究」にもとづく予想である。この「研究」の継続性、ネットを駆使されていることの先駆性に感動するばかりである。
私は、この山口先生の「研究」に、これからの「自由研究」を考えるときのヒントがあると思う。
▼自由研究の「歴史」についての論文
◆『理科の自由研究の系譜と附属小学校における児童の意識』(安藤, 秀俊 海野, 桃子 福岡教育大学)
を紹介したことがある。
そこには、自由研究がどのように変遷をしてきたか。
また、それぞれの時代背景、社会背景を受けながら今日まできていることがわかって、とても興味深い。
この論文の末尾にも書かれていることであるが
「理科の楽しさを知る手段として」の自由研究を考えて、今日の理科教育に生かしていきたいものである。
▼そこで、私の結論である。
自由研究の最大のねらいは 学ぶことの面白さの発見 である。
ぜひ、この自由研究を機会に、学ぶこと、知ること、研究することは こんなにも楽しく面白いものなのか、ということをぜひとも発見してほしいのだ。
うまくまとめるとか。何々の賞がもらえるとか。そんなことは、二の次三の次である。
ときには、この研究が一生つづくものの「はじまり」になるかも知れない。
理科・科学の面白さ、楽しさは、それに充分に耐えられるものである。
それは、確信がある。
みんな どんな「面白さ」発見しているかな まだ迷っているかな。

大賀ハスだ。
「波瀾万丈期」である。
まだまだ、あらたに芽をだしてきた葉もある。
我先にと
「もっと 光を!!」を受けんと立ち上がり他の葉を覆い隠そうとするものあり
その役割をまっとうし、枯れゆくものもある。
それぞれに「波瀾万丈」である。
そして、真夏の太陽から いっぱいエネルギーを吸収し
「生産」を繰り返す。
二酸化炭素と水を原料として 栄養を「生産」する。
なんと 偉大なる営みだ。
何十億年と繰り返して営み
すべての営みは ここに起因する。
そんな眼で 大賀ハスを再度みていると
愛おしくもなり 「おまえ すごいな!!」と声をかけたくなる。
やっぱり、そうだ。
「発見」はここにもある。\(^o^)/
| 固定リンク
コメント
大学で教職課程をとっており、授業の一環で自由研究のねらいを調べることとなりました。
将来は理科の教員を目指しており、この日記?にとても共感を覚えました!!
中学のころ大好きになった理科を楽しく学んでもらいたい!理科の楽しさ、学ぶ楽しさ、発見する喜びを伝えたいです(*^-^)
投稿: ごっち | 2009/04/23 17:59
コメントありがとうございます。
今年もまたこれを考える季節が近づいています。
試論のつづきを書きたいと思っています。
いろいろご意見をください。
学び続ける教師をめざしてがんばってください。
投稿: 楠田純一 | 2009/04/24 05:37