【授業】直線電流のまわりの磁界
▼かつて、今から12~13年前に、森山和道さんは「ネットワークと教育」のなかに次のように書いた。
マルチメディア時代──とは、10年に一度しか閲覧されない資料を、どんどんどんどん蓄積していく時代なのかもしれない。そういう風に考えていくと、別に教育現場にコンピュータ・ネットワークなんか必要ないんじゃないか──そんな風に思えてくるかもしれない。しかし、それは違う。各人が全く違う目的で蓄積したデータベースや、全く違う目的のために造られたネットワークがシームレスに繋がっていくのが「ネットワーク時代」である。全く違う知識・思考方を、全世界規模で共有することができるのだ。
例えば、それぞれの教師が自分の授業ノート・データベースを構築し、公開する。それは巨大な授業のデータベースとなるだろう。それだけで、全く違う授業が生まれるかもしれない。
何度も引用させてもらっている。
私が、拙い授業をblogに綴っていこうとしているのも、ここに意義を見出しているからかもしれない。
▼授業報告をつづける。
「電流」と「磁界」の出会いの授業「電磁石」のあとは
再び問う。
それでは、「一本の導線に電流が流れても、磁界はできるのか」
問いながらも、これは発問ではない。
考えさせるのではない。
先に説明をしてしまう。「科学読み物」で。
教科書の説明図も使いながら…。黒板と指示棒を使いながら
あるいはガスバーナーのゴム管を使いながら(これは、グルッと輪にすることもできるので、後のコイルに発展していくときにも説明に便利。)
ともかく、あの手・この手で「右ねじの法則」を説明をする。
「右ねじの法則」は、それを憶えることが目的ではない。
使えることに意味がある。
直線電流を方位磁針のうえ、下で流してみる
それこそ、ここらあたりは10年以上前の授業記録「5-直線電流のまわりの磁界」のままである。
やってみる。
ほんとうに方位磁針はふれるのである。
一本の線に電流がちょっと流れただけなのに…。
それも、「右ねじの法則」のとおり。
やっぱり、不思議で 感動なのである。
▼ そして、とどめは「磁石石」の話を持ってくる。
自然界で、このダイナミックに行われてきた。
その「化石」が「磁石石」なんだ、というシナリオである。
googleで今 「磁石石」を検索してみる。
私のつくった科学読み物『雷の化石「磁石石」』は第二番目にヒットする。
第一は、もちろん須佐高山の「磁石石」の本家・本元である。今は、何と「動画」まで駆使して、紹介してある。
ありがたい。
授業で使う「科学読み物」も、こんなかたちで発展させるのも面白いかもしれない。
「またくわしくは、Webで確認をしておいてください」なんてかたちで終わる。
そんな時代は、もうそこまで来ているのかも知れない。
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