【授業】電流と発熱
▼今朝は、梅雨らしく雨である。
ここのところ少し、授業報告から遠ざかっていた。
テストであったり、トライやる・ウィークであったりしたからである。
その間、次なる『電流と磁界』のところの準備をすすめていた。
準備・予備実験をすすめるなかで、つくづくと実感することがある。
やっぱり、実験はいのちですね。
実験に「楽しさ」「発見」がつまっていますね。
これを授業にかけたら、生徒たちはどう言うだろう。
どんな「発見」をしてくれるだろう。
そう思ってやっていると、いつしか時間がすぎるのを忘れてしまう。
いけない、いけない与えられた時間そんなになかったのに。(^^;ゞポリポリ
▼なかみの報告をします。
実は、ここのところはさらりと教科書だけで、「急行コース」にしようと思っていたのだ。
でも、次の準備をしているあいだに、やっぱり実験も楽しませてやりたいという気持ちになった。
前の単元の授業やっているときから、
教科書の写真(シャープペンの芯の発熱実験)の先を見て「この実験やないんですか」と言っていた生徒もいたことだし。
実験2題で一時間をやってみた。まずは
◆シャープペンの芯に電流を流してみよう。
これまでに何度か、演示実験でやってきた実験である。
生徒の人気は高かった。鉛筆の芯でやってみたこともある。
いつのまにやら、教科書に登場するまでに「市民権」を得ている。
今回は、生徒にやらせてみた。
ながく、明るく光らせるためには、ちょっとしたコツがある。
まず最初に、少しずつ電圧をあげて、煙をださせて(不純物を出させるということだろう)
煙が出なくなったときに、ふたたび電圧をあげていくのだ。
このことをはじめに、ちょっとていねいに説明しておいた。
やがて、いくつかの班から歓声があがりだす。
「ぎゃー、まぶしい」
「もっと、もっと…」
切れてしまったら「ああ~!」
最初戸惑っていた班も、他の班の歓声に刺激されて、「私らも…」とやっている。
やっぱり、「電流が流れたら、熱・光が出る」の言葉だけでは、ほんとうにわかったことにならない。
このあと、「エジソンの電球」の話をした。
次は
◆「電流を流して、水をあたためてみよう。」である。
100ミリリットルのビーカーに水を100g入れておいて電熱線に電流を流してみてやる実験である。
定性実験であるが、一応定量実験ぽっくやってみた。
電圧6V、時間は12分間、2分間ごとに水温をはかる。
表にまとめ、「時間と上昇温度」のグラフを書く。
2題の実験の手順ついては、最初に説明をしておいた。
一題目の実験を何度もやっている班は、少し急がせた。
実験を机間巡視していると
ちょっとこまった様子のグループがいた。
「どうしたん」と声をかける。
「全然、温度あがらないんです」
「(・_・)......ン?、電流 流れとるか」
「はい ここの…」
「それ電圧計とちがうん 電流計はこっちゃ」
「あっほんまや」
うまく接続されていなかったようだ。すぐに流れ出した。
「やあ、先生 これ失敗ですか」
ちょうど、前日読んだばかりの『女子中学生の小さな大発見』の「まえがき」の次の一文が頭をよぎった。
予想どおりならなかったのは、失敗でなく成功です。
何も変わらなかったのは、「変わらない」ことを発見したのです。
本と同じ結果にならなくても、それは気づかないところで条件がちがっていたからであって、自分のやったことも正しい結果です。たまに本が間違っていることだってあります。
「いや、いやこれだってちゃんとした実験やで」
「今 電流流れ出したら温度あがってきて それわかったんやもん」
「これもグラフにするんですか」
「ああ ええやん こっから電流流れ出したいうてわかるやん」
「ええ グラフや」
グラフをまとめるところまではいかないところが多かった。
それでも、やっぱり実験すると楽しいな。
いっぱい「発見」もあるな。これが実感である。
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