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「ホシノヒトミ」って 誰いちばんはじめに

03170010▼学校で少し「仕事」につかれたので、デジカメをもって近くを散歩してみた。春の野にでて一番さきに目につくのは「ホシノヒトミ」である。ホトケノザ、ナズナ等々と色づきつつある野は、本格的な春の訪れを教えてくれている。心も陽気になってくる。
▼ところで、このホシノヒトミであるが、この時期のこの植物にピッタリの名前を誰が一番さきにつけたのだろう。もちろん「オオイヌノフグリ」「イヌノフグリ」という正式(?)名をもつ、ちょっと下品な名前だ。でも、それはこの実の時期のネーミングであり、けっしてこの花の時期のネーミングではない。やっぱりこの花の時期には「ホシノヒトミ」が抜群であるのだ。春の目覚め、それを象徴するようで、姿かたちの形容もうまい。
03170017▼家に帰ってから、『日本植物方言集成』(八坂書房)を開けてみた。「オオイヌノブクリ」がみつからない、しかたない、「イヌノフグリ」でひいてみた。あった、「ほしのひとみ」千葉(柏)となっている。そうなんだ、千葉なんだ、今も使われているのかな。いちど、【理科の部屋】でも話題にしたこともありますね。他の名前はどうだろう。もっと、もっともろなものありますね。「いぬのきんたま」(和歌山(有田))です。さらに「のぶくさ」(紀伊)「はたけくわがた」(和歌山)とあります。
▼この花の時期のものとしては、「はたけくわがた」なんていうのもみごとですね。草花のネーミングは、すばらしい科学ですね。観察科学です。その形容をじっくり観察して、自らの生活や遊びと結びつけて名前をつけるわけです。子どもは、昔からネーミングの名人です。それは、はじめてみて、その感動をビィビィドな感性で言葉にしていくわけですから。それにしても「ホシノヒトミ」と最初に呼んだのは、誰だったんでしょうね。

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コメント

また、お邪魔します。
「オオイヌノフグリ」が「ホシノヒトミ」という別名を持っていることを初めて知りました。
 私も、2006年の春先のエントリーに「ホシノヒトミ」の写真を載せているのを思い出しました。この時期は、菜の花とイヌノフグリが目に付きます。
 金田一春彦の「日本語を反省してみませんか」という新書には、世界の言語の中で、日本語が植物の名前が最も多いと書いてありました。方言まで入れるとほんとに多いんでしょうね。
 ところで、小鳥の餌についてサーチしていて、伊那西小学校の5年生の素晴らしい研究報告を見つけました。このような報告はネット時代ですから、私が知らないだけで、五万とあるんでしょうね。

投稿: n_shuhei | 2008/03/18 17:49

n_shuhei さん おはようございます。
さっそくのコメントありがとうございます。
ほんと「ホシノヒトミ」ってなかなかのネーミングでしょう。n_shuhei さんも、なかなか草花には、造詣が深いですね。いろんなエントリーにあげておられる。
面白い「研究報告」の紹介ありがとうございます。ネットの時代このような「研究」がもっともっといろいろ出て来るでしょうね。「研究」が大学の専売特許の時代は終わっていますね。まだまだ、これは序の口で、今からすごいことがおこってくるかも知れないですね。大いにそれを楽しみたいものですね。

投稿: 楠田純一 | 2008/03/19 05:35

ホシノヒトミの名は、1985年ごろの「山猫通信」で、
中村さんがはじめて紹介してくれたものだと、
私は思っていました。
確認はしていません。
ヨーロッパのどこかの国の呼び方の「和訳」だったような?

投稿: カクさん | 2008/03/23 19:00

カクさん おはようございます。
ご無沙汰しています。
『日本ヒガンバナ学会』の方もありがとうございます。

>ホシノヒトミの名は、1985年ごろの「山猫通信」で、
中村さんがはじめて紹介してくれたものだと、

そうでしたね。【理科の部屋】で話題にしたことありますね。ほんとうまいネーミングですよね。
確かな「観察眼」を感じますね。詩的ですらある。

投稿: 楠田純一 | 2008/03/25 05:26

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