今さらですが、「磁石」って!?(6) #磁石

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方位磁針はたしかに動いた!!
 導線に電流を流した瞬間に方位磁針の先は振れた!!
 それも方位磁針の置く位置によって振れは逆だった!!
 導線の下に方位磁針置いたときと上に置いたときとでは!!
 どういうこと ?(゜_。)?(。_゜)?

 やっぱり「磁石」と「電気」となんか関係があったんだ!!

▼この「磁石」と「電気」の摩訶不思議な関係があきらかになりはじめたのはいつだろう!?
 またしても、【お薦め本】『いたずら博士の科学教室 磁石の魅力』(板倉 聖宣著 仮説社)の「磁石と人間の年代記(年表)」のお世話になろう。

●一八〇二〇年 エールステッド(デンマーク、一七七七~一八五一年) 磁針の近くにおいた針金に電流を通すと、磁針に磁力を及ぼすこと(電流の磁気作用)を発見、発表。

 ギルバートが「地球が巨大な一個の「慈石」である」ことを唱えてから220年後のこと!!
 そして
 今からちょうど200年前のことなんだ!!
 たった200年!!それとも…!?

▼待てよ!!待てよ!!
 エールステッドは、針金に通した「電流」は、どうして手に入れたのだ!?

 そうだ!!
 エールステッドの「電流の磁気作用」から20年さかのぼることちょうど1800年、世紀の大発明があったのだ。

●一八〇〇年 ボルタ(イタリア 一七四五~一八二七)、ボルタ電池を発明!!

 1794年に発明されたボルタ電堆を改良したものだった。
 これが「磁石」と「電気」の関係の謎解きを大いに加速させたのである。

▼待てよ!!待てよ!!待てよ!!
 どこかでそれを見た記憶があった!!
 
 『舎密開宗』の宇田川榕庵を津山洋学資料館に訪ねたときだった。
 そこで見せていただいた『舎密開宗―復刻と現代語訳・注 (1975年)』(講談社 宇田川 榕菴 (著),田中 実 (著))が気に入ってしまった。
 どうしても手元に置いておきたくなり、ついに手に入れてしまった。
 ここにも確かに図があった!!

 「ボルタ電池」の発明は、次々とあらたな「発明」「発見」にツナガル!!

(つづく)

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今さらですが、「磁石」って!?(5) #磁石

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▼径20㎜の新品のカードリングを使ってやってみた。
 いくら鉄でできていると言っても、カードリングどうしはくっつかなかった。アタリマエ!!
 しかし、ドーナツ型強力磁石の上でやってみた。
 なんとなんと5個までくっついた!! ?(゜_。)?(。_゜)?
 これもやっぱりアタリマエ!?
▼わかっている人にとってはアタリマエでも、それはやっぱり不思議だ!!
 「磁石」には、そんな不思議がいっぱいあった。

 「磁石」の近くでは、鉄は「磁石」になる!!

 体験的にそれに気づいた人はいっぱいいただろう。
 天然の「慈石」の近くに鉄をもって行くということはいっぱいあっただろうから。
▼待てよ!!
 地球が一個の巨大な「慈石」だったら、地球上の鉄はみんなみんな…!?
 待てよ!!待てよ!!
 地球が一個の巨大な「慈石」であるなんて、誰がいつ気づいたんだろう。
 【お薦め本】『いたずら博士の科学教室 磁石の魅力』(板倉 聖宣著 仮説社)の「磁石と人間の年代記(年表)」から少し引用させてもらおう。

一六〇〇年 ギルバート(イギリスの医者、一五四四~一六〇三年)、『慈石・磁性体及び巨大な慈石・地球について-多くの試論と実験とによって証明された新しい生理学』を出版。-球形慈石を作り、その上のさまざまな場所での磁針の指す方向を、地球上での羅針盤の指す方向と比較対照して、地球自体が一つの大きな慈石であることを証明した。また慈石に鉄の帽子をかぶせると、磁力か数倍にも増大することを発見した。そのほか慈石や電気についての昔からの諸説を一つ一つ実験的にしらべなおして、磁石に関するたしかな知識を集大成し、磁石学を確立した。(板倉聖宣抄訳・解説『磁石(および電気)論 』仮説社一九七八年が出ている) 
 

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▼待てよ!! 待てよ!! 待てよ!!
 不思議はツナガル!!
 それは420年の時空を超えて 

●二〇二〇年 今話題の「チバニアン」の不思議にツナガル !!

のでは。

(つづく)

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1.17 あれから25年の歳月が!!そして…

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▼先日、マッチの祖・清水誠を追う旅で訪ねた諏訪山公園の「金星台」には、確かに清水誠の名前も記された「金星観測記念碑」が立っていた。
 その記念碑は「安政の大地震で破損した生田神社の折れた鳥居を再利用したものである」と、説明板に書いてあった。
 道理で記念碑はみごとな円柱だった。
 「安政の大地震」は、こんなかたちで「記録」されていたのである。
1995年(平成7年)1月17日5時46分52秒

 大地は大きく動いた。
 あれから25年が経った。
 「ものごとは記憶せずに記録する。」と言ったのウメサオタダオだ。
 「記憶」はうすれ風化しようとも、「記録」は蘇生する!!
▼「天災は忘れられた頃来る」の警鐘を鳴らしづけた寺田寅彦は、「津浪と人間」(青空文庫より)のなかで、次のように言っていた。

現在の地震学上から判断される限り、同じ事は未来においても何度となく繰返されるであろうということである。
 しかし困ったことには「自然」は過去の習慣に忠実である。地震や津浪は新思想の流行などには委細かまわず、頑固に、保守的に執念深くやって来るのである。紀元前二十世紀にあったことが紀元二十世紀にも全く同じように行われるのである。科学の方則とは畢竟(ひっきょう)「自然の記憶の覚え書き」である。自然ほど伝統に忠実なものはないのである。

 防災・減災対策の第一歩も示唆してくれていた。

残る唯一の方法は人間がもう少し過去の記録を忘れないように努力するより外はないであろう。

▼科学(理科)教育の役割についても示唆的なことを言ってくれていた。

人間の科学は人間に未来の知識を授ける。
それで日本国民のこれら災害に関する科学知識の水準をずっと高めることが出来れば、その時にはじめて天災の予防が可能になるであろうと思われる。この水準を高めるには何よりも先ず、普通教育で、もっと立入った地震津浪の知識を授ける必要がある。

 寅彦からの私の「宿題」は遅々として進んではいなかった。

◆授業【大地の動きをさぐる】 

 ゆっくり 急ごう!!
 25年前、そしてこの25年間の「記録」を、今一度ふりかえりながら…!!

 まもなくその時間だ!!     合掌

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【お薦め本】『いたずら博士の科学教室 磁石の魅力』(板倉 聖宣著 仮説社)

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▼新年明けてから夢中になって読んでいる本があった。
 それは今ここで連載を続けている「今さらですが、「磁石」って!?」シリーズと関係していた。
 いつも【お薦め本】であげてきたような新刊ものではなかった。 
 本棚の隅からひっぱりだしてきた古い古い本だ!!
 およそ40年も前に出された本だ。
 なのに読めば読むほど新鮮だ!!
 「へえーこんなこと書いてあったのか!?」と。
 読んだはずなんだけど、「新発見」と「感動」の連続だ!!
▼題名を紹介しよう。

◆【お薦め本】『いたずら博士の科学教室 磁石の魅力』(板倉 聖宣著 仮説社 1980.2.5)

今は手に入るのだろうか?
 検索かけてみたら、古書、オンデマンドで読むことできるようだ。
 『科学的とはどういうことか』(板倉聖宣著 仮説社 1977.4.25)とならぶ名著中の名著だ。
 はじめて読んだ頃も、今と同じように「磁石」にはまっていた。
 書き始めると話がいろんなところに拡散してしまいそうだ。
 いつものように3つのお薦めポイントを先にあげておこう。

(1) 「磁石」の「ふしぎ!?」のすべてがここにある!!

(2) 「磁石」のことを楽しみながら学べる!!

(3) 「磁石」の授業づくりのヒントがここにある!!

▼さてひとつずついこう。

(1) 「磁石」の「ふしぎ!?」のすべてがここにある!!

この本はこんな書き出しからはじまります。

 必ずしも科学好きでない人々にも科学を親しんでもらうためには、どんな話題をとりあげたらよいか-そう考えたとき私が一番よさそうに思えたのは磁石の話でした。  じっさい、磁石は不思議です。電気となるとピリッとくるから「おそろしい」という人が少なくありませんが、磁石ならそんなことありません。科学にあまり親しみをおぼえない人たちでも、磁石を手にとるとけっこうたのしめます。(同書「はしがき」p1より)

 この事情は40年経った今も同じでしょう。
 さらに著者は、次にこうまで言い切っていました。
 

 ところが、不思議なことに、これまで磁石だけのことについてのたのしい歴史物語や、やさしい実験について書いた本はまったくといっていいほど出版されていません。
 「そういう本があったら、だれだってもっともっともっと磁石をいじったり、磁石についての空想と科学をたのしめるようになるだろうに」私は長い間そう考えていました。そしてとうとう自分で、こんな本を書いてことになりました。(同書「はしがき」p1より)

 事実、私自身この本にずいぶんお世話になってきました。
 先に話題にした「磁石石」(同書p184)、「柵原鉱山の磁鉄鉱」(同書p152)等のことも元々はここに出ていたんですね。 
 特に第三部「磁石と人間の年代記」の「年表」は今もとても参考になります。
「磁石」に関する等身大の「ふしぎ!?」のすべてがここにあります。

▼次にいこう。
 
(2) 「磁石」のことを楽しみながら学べる!!

 またまた引用からはじめよう。

 近ごろは、強力な磁石が私たちの日用品のなかにも広くとりいれられるようになりました(たとえば、スチール黒板やスチール家具にピタッとすいつくマグネツト鋲があります)。そこで私たちは、あらためて磁石の不思議な性質をじかにたのしむことができるようになっています。  私など、よく人々の集まっているいるところへいろいろな磁石を持っていくのですが、すると、老若男女を問わず、みんなその磁石をいじくりまわして、飽くことを知らないかのごとくになります。みんな子どもにかえったようになって遊ぶのです。  おとながこんな夢中になつて不思議がって遊ぶものは、ほかにあまりないのではないでしょうか。(同書p10より)

 それから40年です!! 
 いや、最初に書かれたときから言えば45年です。
 今は100円ショップで「あこがれだった」超強力磁石も簡単に手に入ります。
 より進化した「磁石」あそびが考えられるのではないでしょうか?

 そんなとき、この本はとても参考になると思います。
 この本ではストレートに磁石不思議物語を語るだけでなく、可能な限り自分で予想を立て、実験をする。
 というスタンスを貫きながら、「磁石」のことを楽しみながら学ぶことができるようになっているのです。
 アリガタイ!!
 
最後です。
(3) 「磁石」の授業づくりのヒントがここにある!! 

 お薦めポイントの本命はここかも知れません!!
 「磁石」の不思議は時代を超えて「不易」です!!
 しかし、時代は進みます。
 「流行」意識しない教材は新鮮な「驚き」「感動」を失います。
 「磁石」教材の「不易流行」の原点はここにあります!! 

 「これから」の「磁石」授業のヒントは必ずここにあります。


 最後の最後にもうひとつだけ引用させてもらいます。 
 

 新しく発見された事実は、そのことに関心をもつている人々をもとめて、つぎつぎと伝わっていきます。私たちは、多くの人々に自分自身の興味のありかを知らせておくと、自分自身で新発見しなくとも、多くの人々から多くの新発見をすばやく知らせてもらえるようになるのです。私はそういう連絡網が自然にできあがっていることを知って、とてもうれしかったのです。科学に興味をもっているアマチュアもけっして孤立していないのです。(同書p180より)

 さすがです!!
 これは今も、いやネツト時代の今こそ有効です!!
 
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今さらですが、「磁石」って!?(4) #磁石

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▼コップのなかの水面に浮かぶ「日本列島」の北海道は確かに北を指しているように見えた!!
 それはしばらく時間がたっても変わらなかった!!
 ピンセットで少し動かしてやっても、やっぱり元に戻った!!
▼何年か前、ぶらりと立ち寄った金沢21世紀美術館のミュージアムショップで面白そうなものをみつけた。

日本列島の方位磁針(鈴木康広×原美術館)

 そのときは面白そうだからと、購入しながらそのままにしていた。
 今、「磁石」の話をしていて思い出してひっぱり出してきた。
▼ものは箱の中にきわめて厳重に保管されていた。
 「日本列島」のかたちにくりぬかれたうすいステンレス片は磁化(着磁)され「方位磁針」となっていた。
 アクリルにはさまれたステンレスは想像していた以上に硬く丈夫だった。
 その「日本列島」とりだすのに少し時間がかかった。
 それだけぴっちりと箱のなかに格納されていたのだ。
 やっととりだして、水面に水平にそっと浮かべてみた。
 「日本列島」はぽっかりと浮かんだ!!
 そして少しずつ少しずつ動いて、北を指してとまった!!
 間違いない「方位磁針」だ!!
▼その「方位磁針」を見ながら、いつの時代でも古くて新しいあの不思議が頭に浮かんでくるのだった。

「なぜ磁石は北をさすのか!?」

 人々はどのように考えてきたのだろう?
 この事実をどのように利用してきたのだろう?
 今は、何がどこまでわかっているのだろう?

 ちょっと調べてみたい気分になってきた。

(つづく)

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今さらですが、「磁石」って!?(3) #磁石

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▼野呂 茂樹さんの真似をして、100円ショップの超強力磁石4個をくぎの頭(私の場合はねじ釘。たまたま近くにあったのがねじ釘だっただけ)につけた「超々強力磁石」をつくった。
 これがなかなかスグレモノで便利だ!!
 柄がつくことによってひじょうに扱いやすい。
 この「磁石」を使って、いろいろ遊んでみた。
 クリップを箱ごともちあげてしまうほどのなかなかの威力である。
 クリップの宙づりもらくらくだ!!

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▼その「超々強力磁石」にラップを巻いて外に出た。
 道端の砂がたまっているところに近づける。
 またたく間に砂・礫がくっついてくる!!
 ただこれだけのこと。
 ラップをはがし、砂・礫を採集する。再びラップをして別の場所でやってみる。
 たったこれだけのことだが、これがけっこう楽しい!!
 野外観察グッズに加えたいほどだ。

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▼クリップの宙づり実験も、わかっていてもやっぱり楽しいものだ。
 「磁力」のはたらく空間ってどうなっているの!?
 今さらの「ふしぎ!?」を楽しもう。
 銅板をあいだに入れてもクリップは落ちない。
 アルミ板はさんでもクリップは落ちない。
 ぶ厚い本をはさんでも落ちない!!
 なのに スチール板(鉄板)はさもうとしたら、スチール板は「超々強力磁石」にくっつき、クリップは落ちてしまった。
 どうして!?

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▼もっともっとアタリマエの「ふしぎ!?」から行こう。
 銅板は磁石にくっつかない!!
 アルミ板も磁石にくっつかない!!
 スチール板(鉄板)は強力にくっつく!!
 「鉄」と「磁石」は特別仲良しだ!! どんな関係が!?

 今の硬貨(コイン)で磁石にくっつくのあるのかな!?

(つづく)

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【Web更新1/12】20-02 「燐寸(マッチ)一本 化学の元!!」 等 更新!!

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枯菊や花の白さは益々に 20/01/10撮影@福崎

■楠田 純一の【理科の部屋】20-02
週末定例更新のお知らせ
 2020年2回目の週末定例更新である。
 「ゆっくり急げ(Festina Lente )!! 」はなかなかの名句である。
 ゆっくりていねいにやれ!!
 拙速はダメ!!
 でも 急げ!!
 相矛盾するふたつを結びつけたコトバだ。
 今年もいっぱい使わせてもらおう。

◆表紙画像集2020 更新 枯菊
 菊というのはほんとうに長持ちする花だ。
 今年の冬は、暖冬ゆえになおさらであろうか。まだまだ多くの花が健在である。
 葉が枯れていくに従い、花は白さを純化していくようだ!!

◆「燐寸(マッチ)一本 化学の元!!」 更新!!
 久しぶりの更新である。
 4ヶ月ぶりにマッチの祖・清水誠を「神戸」に追った!!
 「マッチ棒」で見せてもらった『マッチラベル博物館』(加藤豊コレクション 東方出版)、あまりにも面白そうだったので自分でも手に入れてしまった。ゆっくりそれを楽しんでいると、やっぱり思うんだ!!
 「燐寸(マッチ)一本 化学の元!!」は正しい!!
 「より簡単に より便利に より安全に」のマッチの歴史こそ、近代化学史そのものなんだ!!
 まだまだつづく。

◆サイエンスコミュニケーター宣言 更新!!
 「今さらですが、「磁石」って!?」でしばし「磁石」の不思議にはまってしまいそうだ。
 この「ふしぎ!?」とのつき合いこそ、「科学」のはじまりだったのかも。

◆オンライン「寅の日」 更新!!
 今年もオンライン「寅の日」がはじまった。
 順当に行けば、4/5(日)には第250回に到達する。250回達成記念オフも企画したいと思っている。
  

 さあ、今週も
 「ゆっくり 急ごう!!」

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本日(2020/01/12)、第243回オンライン「寅の日」!!#traday #寺田寅彦

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▼山の上の雲に春を感じた!!
 その根拠は?と問われれば ?(゜_。)?(。_゜)?
 私の「雲見」とはその程度のものだった!!

 寅彦は違っていた。
 寅彦は「雲見」の達人でもある!!と強く思ったのは「春六題(六)」(青空文庫より)を読んだときであった。
 「日本の春は太平洋から来る。」ではじまるこの一文を読んだとき、私は寅彦の「観察眼」「観察力」に唸ってしまった!!
▼本日(2020/01/12)は、第243回オンライン「寅の日」です。
 本年になってからの初回です。今年もよろしくお願いします。
 一月のオンライン「寅の日」のテーマは
 ●「寅彦」の観察眼!!
 である。今回読むのは、こんなところにも「寅彦」の観察眼が…というような作品です。
 「電車の混雑について」です。

◆本日(2020/01/12)、第243回オンライン「寅の日」!!

●「電車の混雑について」(青空文庫より)

▼この随筆の題名だけみていると、他の随筆と異質な感じを受ける。
 しかし、読み進めてみると、如何にも寅彦らしい展開に驚いてしまう。

 満員電車の観察からはじまる。

そういう時刻に、試みにある一つの停留所に立って見ると、いつでもほとんどきまったように、次のような週期的の現象が認められる。
 私はいつもこうした混雑の週期的な波動の「峰」を避けて「谷」を求める事にしている。そうして正常な座席にゆっくり腰をかけて、落ち着いた気分になって雑誌か書物のようなものを読む事にしている。波の峰から谷まで待つために費やす時間は短い時で数十秒、長くて一分か二分を越ゆる事はまれなくらいである。その間には私はそこらの店先にある商品を点検したり、集まっている人たちの顔やあるいは青空に浮かぶ雲の形態を研究したりする。

おっ!!こんなときに「雲見」もやっていたんだ!!
 徐々に寅彦の世界に引き込まれていく。

 しかしここで私の考えてみたいと思う事は、そういう大多数の行為の是非の問題ではなくて、そういう一般乗客の傾向から必然の結果として起こる電車混雑の律動に関する科学的あるいは数理的の問題である。
    そして、ここに行き着くとき、やっぱり「寅彦」だ!!強く思うのである。
私はこのような考えを正す目的で、時々最寄(もよ)りの停留所に立って、懐中時計を手にしては、そこを通過する電車のトランシットを測ってみた。その一例として去る六月十九日の晩、神保町(じんぼうちょう)の停留所近くで八時ごろから数十分間巣鴨(すがも)三田(みた)間を往復する電車について行なった観測の結果を次に掲げてみよう。

▼そして「結論」へと導いていく。

第一には電車の車掌なり監督なりが、定員の励行を強行する事も必要であるが、それよりも、乗客自身が、行き当たった最初の車にどうでも乗るという要求をいくぶんでも控えて、三十秒ないし二分ぐらいの貴重な時間を犠牲にしても、次のすいた電車に乗るような方針をとるのが捷径(しょうけい)である。これがために失われた三十秒ないし二分の埋め合わせはおそらく目的地に着く前にすでについてしまいそうに思われる。
 
しかしそういう美徳の問題などはしばらくおいて、単に功利的ないし利己的の立場から考えても、少なくも電車の場合では、満員車は人に譲って、一歩おくれてすいた車に乗るほうが、自分のためのみならず人のためにも便利であり「能率」のいい所行であるように思われる。少なくも混雑に対する特別な「趣味」を持たない人々にとってはそうである。

と。しかし、ここで終わらないのが寅彦の随筆の魅力でもあった。

 これは余談ではあるが、よく考えてみると、いわゆる人生の行路においても存外この電車の問題とよく似た問題が多いように思われて来る。そういう場合に、やはりどうでも最初の満員電車に乗ろうという流儀の人と、少し待っていて次の車を待ち合わせようという人との二通りがあるように見える。

そして、最後はこうしめくくる。

私はただついでながら電車の問題とよく似た問題が他にもあるという事に注意を促したいと思うまでである。
   ここにこそ寅彦の本意がある!!  と思うのは私の勝手な思い込みがすぎるのだろうか。  大正11年(1922)今から98年前の随筆である。やっぱり寅彦はいつも今日的!!

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 蓮根の植え替えから42週目の大賀ハス観察池。
 うすい氷が観察された。寅彦だったら氷の模様の観察から何を読み解いただろう!?

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今さらですが、「磁石」って!?(2) #磁石

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▼やっぱり私の思考のすべてのベースになるのは、私自身の授業実践しかなかった!!
 けっしてすごい実践だというわけではない。
 むしろ「失敗」の連続の足跡かもしれない。
 確かなことは、これ以上でも以下でもないということだ。
「私の科学」はここからしかはじまらない!!

【電流と磁界】実践DB

▼「電磁石」に入るまでの「ふしぎ!?」をうんと大切にしたかった。
 「科学のコトバ」を知って、わかったつもりになってもほんとうの「ふしぎ!?」は消失しない。

 この不思議なモノ=「磁石」と人々はどうつき合ってきたのだろう!?

 そこのところをうまく授業化できないものだろうか?
 今なお私のなかでの「宿題」だ。
▼とりわけ「磁化」のところについては、やっぱり不思議の極みである。
 ここのところの「認識」が、次なる展開の鍵となる!!
 
 この「ふしぎ!?」・「感動」を置き去りにしない授業は構築できないものだろうか!?

▼「電流」⇔「磁石」の関係にまでなると、さらに「ふしぎ!?」は膨らむ。
 「究極のクリップモーター」にいたるまでのプロセス、今一度自分のなかでも反芻してみたい。

 「磁石」を使った実験(あそび!?)を楽しみながら…。

(つづく)

 

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今さらですが、「磁石」って!?(1) #磁石

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「ふしぎ!?」はツナガル!!
 「ふしぎ!?」は連鎖スル!!
 「ふしぎ!?」は発展スル!!

科学読み物「雷の化石「磁石石」」

 ふっとしたことから思い出した「磁石石」の「ふしぎ!?」。
 次々とあらたな「ふしぎ!?」にツナガッタ!!
 「磁石石」はほんとうにカミナリの「化石」なんだろうか?
 ナラバ全国にそんな場所があるのでは?
 ネットをはじめたころ、それについてよく質問してみた。
 実際に多くの情報が入ってきた。
 また、自分でも方位磁針を持って、東尋坊の「雄島」にでかけて行ったこともある。
 実に面白い展開だった。
▼焼け木杭に火がつく!!
 ちょっとちがうかな。ともかく

 今さらながら、「磁石」って何!?
 今さらながら、「磁石」って不思議!!
 今さらながら、「磁石」って面白い!!

 と思いだした。しばし、「磁石」を楽しんでみよう。

▼久しぶりにあの「天然磁石」=磁鉄鉱をひっぱり出してきた。
 机上に置いてながめながら、この磁鉄鉱を手に入れるまでの顛末を思い出していた。

柵原鉱山へ行ってきました

 これまた今さらながら、柵原鉱山の方に感謝だ。<(_ _)>
 それ以来ずいぶん使わせてもらってきた。

▼考えれば考えるほど「磁石」とは不思議で面白いモノだ!!
 最近は、100円ショップで超強力磁石が簡単に手に入るようになってきている。
 最近の「磁石」事情にあわせての教材開発もすすでいるようだ。
 そこからも大いに学びながら
 
 今さらですが、「磁石」って!?

 を続けてみよう。

(つづく)
 

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